カノジョ達 ページ5
とある日の下校中、私は他校の女子生徒達に声をかけられる。
制服からして彼と同じ高校の人だろう。
「ねぇ、あなたも大くんと付き合ってる子だよね？」
そう言われ、あぁ、この子も彼のカノジョか、と思う。
「まあ、そうですけど」と適当に返事する。
「私達大くんに復讐したいのよ」
「はぁ」
カノジョらの言っていることは少し分かりにくかったので、要約すると“浮気されて悔しいから復讐したい”と言うことだった。
「──で、そんなに言うなら別れるよ！ って言ったら“本命がいるから別れよ”って！ ビンタして別れてやったわ」
「さっすが！」
「…ああ、そうだ、あなたも参加するの？」
鬱の悪口を言い合ってスッキリしたのか、にっこりと笑ってそう聞いてくる。
「…あなた方はいつ頃から付き合い始めたんですか？」
そう聞くとカノジョ達は、被っていた期間を聞かれている、のだと思ったのかペラペラと喋る。
今から四ヶ月前、五ヶ月前、二ヶ月前…とどんどんと言っていくカノジョら。
「はぁ、じゃあ、彼が浮気する人だと知っていて付き合ったんですよね。他校の私でも、七ヶ月以上前から彼の噂を知ってますけど、あなた達が知らないわけないですよね」
「なっ」
私の言葉で驚いたカノジョらに続ける。
「彼が付き合っている人に尽くす人だと知ってるから付き合ったんでしょ」
実際目の前にいる人達は、自分に買うには高そうなアクセサリーをつけていた。
「それか、自分なら浮気されないとでも思ってたの？ 自分はヒロインだと勘違いしちゃってた？」
そこまで言われるとカノジョらは顔を真っ赤にし、目の前のカノジョは手をパーにして近づいてくる。
前、鬱がやられていた様にビンタをしてこようとし、それをまるでハイタッチをする様に払った。
「逆恨み…って訳じゃないけど、嫌いになったんならスッパリ忘れたほうが良いよ。浮気男なんて」
そう言って帰ろうとすると「まさか、あんたが本命…？」と言う声が聞こえてきた。
それを鼻で笑う。
「んなもん、キミらを追い払うための別れ文句だろ」
そんなこともわからねぇから浮気されるんだろ。
そう言ってやりたがったが、言ってしまえば、また手のひらが飛んでくるかもしれないのでやめておいた。
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あす(プロフ) - るてらさん» ありがとうございます！愛されることはあっても、愛したことがない主人公ちゃんが、たとえ“二番目”でも良いから（浮気されてもさにも言わない）好きでいる…そんな子にかけたので満足です！ご観覧ありがとうございました！ (2021年6月7日 21時) (
レス) id: e7b30c122b (このIDを非表示/違反報告)
るてら(プロフ) - やばいですめっちゃ面白いです…！！主人公ちゃんいいキャラしてて読んでてとても楽しかったです。素敵な作品をありがとうございました！ (2021年6月7日 19時) (レス) id: 2b4c9cae83 (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - 白蛇ちゃんさん» ありがとうございます！その言葉めっちゃ嬉しいです…！！！ (2021年6月7日 12時) (レス) id: e7b30c122b (このIDを非表示/違反報告)
白蛇ちゃん(プロフ) - もっと伸びてくれ…！ (2021年6月7日 7時) (レス) id: 22f29c1e3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あす | 作成日時：2021年6月2日 21時
