『32話だよ。』「苦しめてごめんね」 ページ34
『オールマイトだって人間だ！それに...ヒーローは1人じゃ戦えない...1人で背負うなよ！』
「A君...」
『これで良かった？こんな未来を望んで生きたいって言ったのか？』
大怪我して、虚勢を張って、毎日毎日無理をして...そんな未来を望んだの？
「...私は、守りたい。人々を、この世界を...だから幸せだよ。」
『っ...』
「それに、私のことなら君が助けてくれたじゃないか。ううん、君だけじゃない。私は沢山の人に支えられてここに居るんだよ。」
『っ、うっ...っく...』
「A君、泣かないで...ごめんね、辛い目にあわせて...本当にごめん。」
『ちがっ...そじゃ、なくてっ...』
消えてしまう、と思った。
幸せだと言ったこの人が
私に謝るこの人が
平和の象徴として人々を守るこの人が
どうしょうもなく儚げで、このまま消えてしまう気がして、ただ泣くことしかできなかった...
私が落ち着いて暫くするとオールマイトさんは帰った。
『...疲れた...』
私は、なんでヒーローになりたいと思ったんだろう。私の覚えていない私は、何を思ってあの人達を助けたんだろう。何故、助けたいと思ったんだろう...その先がどれほど苦痛な未来かも分からないのに、何故...
(おかーさん、おかーさんはひーろーなの？)
(そうだよー)
(どうしてひーろーになったの？)
(それはね...)
『お母さん...』
どうしてヒーローになりたいの？
なんで人を助けたいの？
お金？地位？名声？権力？人気？
『私はただ...知りたかっただけだろ...』
その日の夜は倒れるように眠った。現実を忘れ去りたいとでも言うように深く深く眠った。
「Aさん、Aさん。」
『ん...朝か...』
「起こしてしまってすみません。警察の方がお見えですがどうされますか？」
警察...USJのこと聞かれても覚えてないんだけど...
『通して貰ってもいいですか？』
「ええ、面会は自由ですので。ではお通し致しますね。」
『どうも。』
手短に終わらせて帰ってもらうか...
「Aさんですね？」
『はい。』
「少しお話いいですか、USJの事なんですが...」
『あの、私記憶が...』
「いえ、恐らく覚えている事かと...発酵 腐乱、貴方の義理の姉について聞きたいことがありまして...」
『姉さんについて...？』
「ええ、USJで貴方と接触があったとの証言をしてまして...」
『...姉は敵ですか』
「えぇ...お答えしにくいかも知れませんが、お心当たりありますか？」
発酵 腐乱についての警察資料→←「31話だよ。」『貴方は……この未来を望みましたか？』
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無名 - すみません、ご指摘ありがとうございます。 (2017年9月3日 17時) (
レス) id: 3491f2b835 (このIDを非表示/違反報告)
烏賊 - オリジナルフラグ外しましょうね (2017年9月3日 15時) (レス) id: fdb7d08b9a (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 読んでくださってありがとうございます！更新頑張りますね！ (2017年9月3日 15時) (レス) id: 3491f2b835 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶サルサ - ああ、夢主いったいどうなるの？気になります！ (2017年9月3日 14時) (レス) id: b0c075c5a4 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - こちらこそ、ありがとうございます！これからも応援宜しくお願い致します。 (2017年9月2日 15時) (レス) id: 3491f2b835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2017年8月27日 0時
