恋愛対象外だったはずの同期と再会したら、色気MAXになってた件。【諸伏景光】

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ヒロ side





「はぁっ…はぁっ………これで全部か…」



5人全員倒れたのを確認してから息を整える。

コードネームを持っていない組織員とはいえ、1人で5人を相手するのはさすがに骨が折れる。



逃げるのに必死で携帯を見ていなかったがきっと今ごろゼロからの連絡でいっぱいだろう。

Aにも意味深なメッセージを送ってしまったから、何かしら返信があるかもしれない。



オレは戦いの疲労で倒れそうになりながらもスマホを取りだし、メッセージを確認する。



案の定ゼロからは大量のメッセージが送られてきていた。

ザッと全てに目を通す。

どうやら組織ではバーボンに殺されてオレは死んだことになっているらしい。おかげで彼の疑いも晴れたそうだ。



一安心して【オレは大丈夫。ありがとな】と返信する。



しかし、Aちゃんからの連絡はない。

既読はついているから読んでるはずではあるんだけど、返信は一文字もなかった。



「…そう、だよな」



いきなりあんなメッセージを送って怖がられたかもしれない。

こうなることを覚悟していなかったわけじゃないが、目の当たりにするとかなりショックだ。



オレのメッセージが寂しく残ったトーク画面を眺めていると。



「っ！」



微かな足音がした。

音の方向を見れば組織の男が銃を構えていた。



「くっ…」



先程と同じくコードネームを持っていない奴だったが、完全に隙を取られた。

さっきので全員じゃなかったのか…！



男は勝ち誇ったようにニヤリと笑うと
、引き金に手をかける。



オレも銃を構えようとするが恐らく間に合わない。



マズい、撃たれる…！









ドン、と乾いた銃声が廃ビルに響きわたった。

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