恋愛対象外だったはずの同期と再会したら、色気MAXになってた件。【諸伏景光】

うたがい ページ31

文化祭であった事件から、3か月ほどが経った。



景光くんと降谷くんが働いているというポアロに行ったり、景光くんと映画を観に行ったりもした。



でも彼は組織に潜入してる身で公安だ。

もちろん会えないときもある。



特に最近はメッセージに既読すらつかないし……。



まぁいろいろ忙しいのだろう。

そう考えてたある日のこと。



『…なに、これ』



私はスマホに映し出されたメッセージを読んで、小さく声をこぼした。



現在時刻は午前5時。

そのメッセージが送られてきたのは3時間前＿＿＿つまり深夜の2時。私が寝ている間だ。



『なにこれ、どういう……こと？』



スマホを持つ手が震えて、恐怖で立っていられなくなる。



3時間前に景光くんから送られてきたメッセージの意味を知りたくなくて。





【Aちゃん、ごめん。もう会えないかもしれない。





大好きだよ】






唐突すぎる文章だけれど、私はその意味をわかっていた。



景光くんが危ない。

このままじゃ死んでしまう状況に陥っている。



あまりにも突然すぎる。

でもこの突然さが組織に潜入するということなのだ。



私は景光くんに電話をかけるも繋がらなかった。メッセージもいくら送っても返信どころか既読すらつかない。



どうしよう、どうしよう。

このままじゃまた私置いてきぼりに、



『…降谷くん』



無意識のうちにそう呟いてハッとした。

そうだ降谷くんなら何か知ってるかもしれない…！！



私は急いで降谷くんに電話をかける。



聞き慣れたコールの音が心臓のドクドクという音と混ざって気持ちが悪い。

スマホを持つ手に力が入って、手汗がとまらない。



お願いだから繋がって…！

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す