9話:ブランコの思い出 ページ11
そこはまるで童話にでてくるみたいな小さなお家だった。
庭には花壇がたくさんあり、花が種類関係なく好き勝手に咲き誇っていた。
アメ「俺の家だよ。といっても、いくつかあるから、あまりこれない別荘みたいなものさ」
あ『そうなんですか』
アメ「でも、ここが一番気に入ってるんだ。休みの日にはいつもここに来ている。……さ、こっちにおいでよ」
アメリカさんはそう言って、私の手をとった。
庭には続く低い門を開けると、ふんわりと花の香りが鼻をくすぐった。
あ『本当に…素敵なところですね』
アメリカさんの手に掴まりながら、ゆっくりと歩いていく。
裸足の足の裏に芝生の感覚が、少しくすぐったくて気持ちがいい。
その時、私の目にある不思議なものが映った。
庭の真ん中に立っている、一際大きな木の枝に二本のロープがぶら下がっている。
そして、その先には椅子のようなもの。
アメ「ん、あれかい?あれはブランコだよ」
私の視線に気がついたのか、アメリカさんがそう説明してくれた。
アメ「乗ってみるかい?」
私はコクンと頷いた。
そして、恐々とブランコの椅子に腰を下ろす。
アメ「しっかり横の紐を握っているんだぞ」
あ『え、どうしてですか?……キャッ』
アメリカさんが椅子を後ろから手で押した。
あ『ゆ、揺れてる!わっ!わあっ!』
アメ「大丈夫かい?恐くないかい?」
心配そうに声をかけるアメリカさん。
あ『ううん。スッゴく楽しいです!』
アメ「お?なら、もっと押してやるんだぞ!」
あ『キャー!あははは!』
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「ほーら、見てみろよ!」
「わあ、ブランコだ!すごいんだぞ!ありがとう!」
「べ、別にお前のためにつくったんじゃないけどな!て、もう乗ってるのかよ!」
「ははは!イギリスぅ、押してくれよ!」
「全く仕方ねえな。……ほら!」
「わーい!もっと、もっと、高くして欲しいんだぞ」
「もっとかよ!そーれ」
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あ『本当楽しかったです!ブランコって面白いですね』
アメ「……」
アメリカさんは答えない。ただとても優しい笑顔でこちらを見ている。
あ『な、なんですか』
アメ「いいや、ちょっとね」
すると、そこに声がかかった。
?「アメリカさん?そろそろお茶にしませんか?」
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咲(プロフ) - 勇者をたたえてここに表彰状を贈る さー様 miho様 おめでとうござi((ナポリタントルネード!!! ぐおふっ! (2011年10月20日 23時) (レス) id: 638ce0c5ce (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - ゴムってwwwwwwwwwwwwwミミズグミ!? (2011年10月11日 8時) (レス) id: 92c85bdaba (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさぎ - www面白いです頑張って (2011年10月10日 18時) (レス) id: 6a13455e63 (このIDを非表示/違反報告)
miho:男と女の中間にいる生物 - 私は噂のサルミアッキを喰った。口に広がるゴムの味・。・・ (2011年10月8日 8時) (レス) id: 9512d7a2b0 (このIDを非表示/違反報告)
さー - お☆ひ☆さ☆!!あんまりこれなくてI`m sorryだよ>< 俺はメリカ産のミミズグミ食った・・・。蛍光色の食べ物は伝説ではなかったっ・・・ぐはぁ!! (2011年10月3日 17時) (レス) id: 89e47f1aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羽菜 | 作成日時:2011年7月26日 23時