英雄と少女

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エピックに、グイッと指で口角を上げられた

エピック「ほら、やっぱり笑ってた方が可愛いぞbruh？」

本当にお父さんみたいな事を言われた

というか、わたしが普通の10代後半女子だったら、絶対ときめいてたんだろうな...

顔も今かなり近いわけだし

改めて自分の心が欠損していることを自覚する

＊いつも わらうってひつようなときにしかしたことないから たぶんいましろっていわれたらできるとお

もうけど

エピックが手を離した

エピック「...笑うっていうのは、全部必要だからってするもんじゃないと思うけどな」

やっぱり、私は欠損しているのだ

＊ごめんね うといの そういうの

ぺちっ

コケッ

エピックがチキンで軽く頭を叩く

エピック「ほら、謝るな謝るな、さっきできてただろ？ごめんって言われるより、言う時はありがとうって

言われた方が俺達もいい気分だしなbruh!」

クロス「俺もそう思うぞ」

＊...ありがとう かわいいっていってくれて あんまりそうゆうのいわれたこといからかんがえこんじゃった

クロス「Aはこんなに可愛いのにか？」

クロスの顔を見る限りお世辞ではないらしい

親でもないのに親バカみたいになってるな

＊そんなことないよ

エピック「いやそんなことあるぞ」

エピックが乱入してきた

こういう時どう返せば...あ

*ありが...とう？

エピック「よくできたな、偉いぞbruh!」

わしゃわしゃっと、今度はエピックだけでなくクロスも頭を撫でてきた

そのおかげで私の頭の上はいっぱいだ

髪の毛もぐしゃぐしゃになるし少し痛いが

嫌い...ではないかな

エピック「それで、Aはどの服が一番いいと思ったか？」

うーん

正直はっきり言ってどれがいいとか無いんだよな

でも...

＊せっかくえらんでくれたんだから これにしようかな

口をついて出たのはそんな言葉だった

クロス「それ、似合ってたもんな」

＊さっきかってくれるっていってたけど ほんとうにいいの？

エピック「大丈夫だぜ、そんなに気になるなら前作ってくれたクッキーのお返しだと思ってくれ」

＊でもそれはジュースをくれたからで...

エピック「そのお返しはマフェットのクッキーで貰っただろ？」

＊...ありがとう

なんだか今日はお礼を言ってばかりだ

調子が狂うな

歩き始めたエピックとクロスについていきながらそんな事を考える

「ありがとうございましたー！」

お店を出る

ここら辺は元気のいい店員さんが多い気がするな

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