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端正な顔立ちの飛雄は昔から女子に噂されることが何度かあった。ただ、あの仏頂面と威圧感ある雰囲気が周りを遠ざけていた。所詮、あの頃は目の保養という存在だったのかもしれない。
＿＿＿それが今じゃどうだ。「そのちょっと怖くて近付きにくいのが逆にいい」みたいな前向きな変換をされている。
”怖いヤンキーが実は動物好き”というあの女子のハートを鷲掴みにするギャップと同じなんだろうか。見た目はあんなだけど、中身は真面目で真っ直ぐな飛雄はいつの間にか女子からの注目を集めるようになっていた。「春高頑張ってください！」なんて手を振られるのも日常茶飯事で、彼が短い返事と共に小さく会釈をすれば黄色い声が飛ぶ。私が隣にいようがいまいが、そんなの関係なく。
ただ遠くから見ているだけだった観賞用が、気さくに話しかけられる存在に変化し始めた。この現実が、私に複雑な感情を与えている。
「ねぇねぇ、あの子だよね？影山くんの彼女って」
「えー、そうなの？なんかもっとモデルみたいな子を想像してたんだけど、結構普通だね」
耳朶を打ったか細い声音に波が立つ。咄嗟にジャージを強く握り締め、漏れそうになる声を喉の奥へと無理矢理押し返した。発火したように熱くなる身体が、嫌な汗を連れてくる。
───・・・あぁ、嫌だ。この虚しい感じ。
遠回しの”否定的”な言葉が、心の奥底を抉っていく。
まるで「才能溢れた彼の隣に、お前みたいなやつは相応しくない」とでも言われている気になる。飛雄の存在が有名になり始めてから、私の自虐思考と被害妄想は悪化したと思う。
落ちていく頭の中では悲観的なことばかりが浮かんで、どうしようもない情けなさと劣等感で涙が溢れてきそうだった。
「A」
鼓膜を揺すった声に心臓が脈を打つ。弾かれるように落ちた視線を持ち上げると不思議そうに見つめている飛雄と瞳がぶつかった。おそらく何度か呼びかけていたのだろう。「なにボーッとしてんだよ」と片眉を上げながら湧いた疑問を率直に言葉に乗せている。
自信って、どうすれば持てるのだろう。”私ってこんなにもマイナス思考で弱い人間だったのだろうか”と、小首を傾げる飛雄を中心に入れながらぼんやり考える。
こうして不安になるたびに満たしてもらわないと立ち直れない。まさに飛雄の温もりが私にとっての安定剤。愛されていると実感することで唯一安心できる。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
