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「あ、そうだ影山」
「はい」
「コレ、つけてみて」
談笑していた清水先輩は飛雄へ鼻先を移すと、持っていた紙袋から取り出した
こんなクオリティの高いもの一体どこに売っているんだろうかと頭を捻っていると、みるみるうちに顔を顰めていく飛雄が歪んだ薄い唇を割った。露骨なほど物凄く嫌な顔をしている。
「・・・い、嫌です」
「絶対似合うと思うよ？狼」
『あぁ！狼！』
「うん。Aちゃんが赤ずきんだから」
『なるほど！』
「納得すんな」
言われてストンと落ちた。差し出されている獣の装飾品は狼のものだ。【赤ずきん】にちなんでわざわざ清水先輩が考えてくれたらしい。こうなってくると本格的にコスプレが楽しくなってきてしまった。
心が踊り始めた私とは対照的に頑なに首を縦に振ろうとしない飛雄。今にも踵を返しそうな勢いである。よほどつけるのが嫌なのだろう。そして私はここでハッと気が付いて長毛に覆われたそれに視線を落とす。
飛雄が狼の耳と尻尾をつける？
こんなもふもふの装飾品を、飛雄が？
───・・・なにそれ、最高すぎやしないか。
走り出したらもう止められない。清水先輩から装飾品を素早く引き継ぐと、それを片手に抱えながら彼の腕を思いきり掴んで距離を詰めてみる。
『つけてください！お願いします！』
「っざけんな、嫌に決まってんだろ！」
『一生のお願い！』
「こんな所でそれを使うな勿体ねぇ」
『じゃあ一生のお願いパート１』
「それ永遠に続くやつじゃねぇか」
懇願は尽く跳ね返される。”ちょっとつけるくらい別にいいじゃないか”と零れ落ちそうになる愚痴を呑み込んで、どうしたら頷いてくれるだろうかと思考を回す。
せっかく訪れた絶好のシャッターチャンス。獣耳をつけた飛雄なんてこの先一生拝めないかもしれない。私の脳内で想像しているだけでもこんなに可愛いのだから本物は凄まじい破壊力だろう。ここまで来たら絶対に諦めないぞ。
掴んでいた腕を柔らかく握り直して「飛雄、お願い」と出来る限りの甘えた声を出してみる。縋る眼差しに喉を鳴らした飛雄が何かに耐えるように双眸を細めた。どうやら思いのほか効いてくれたらしい。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
