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(月島side)
先程、山口に対してあんなにでかい態度を返したくせに。蓋を開けてみればこれだ。僕の奇行に目を丸くしたAが同じようにその場にしゃがみ込む。突然近くなる距離に心臓が飛び跳ねると、一瞬にして全身が熱に包まれた。こんなにも至近距離でAを見たことはあっただろうか。
スカートの裾へ落ちてしまう視線を無理矢理引き止めて他所へ放る。見え隠れする己の欲に内心舌打ちをして、何度目か分からない嘆息を吐き出した。不思議そうに覗き込んでくるAがあまりにも無防備で、「勘弁してくれ」と嘆きたい。
『どうしたの月島くん。体調悪いの？』
「なんでもないから気にしないで」
すぐ近くにあるAの顔が見れない。心臓がずっとうるさい。どうしても欲しいと願っていたものが今こうして手の届く場所にあるなんて、そんなの冷静でいられる訳がない。今すぐにでも引き寄せたくなってしまう。
───”いい加減、自分の気持ちに素直になりなよ”
僕が動かないと、何も変わらない。君との距離も、関係性も、全てが平行線のまま続いていく。こんなところで引き返せるならとっくに引き返している。それが出来ないから此処まで来てしまったんだろ。陽だまりにも似た温かな笑顔を、僕だけに向けて欲しくて。
外した視線を今一度引き戻す。
意を決して出した声は威勢に欠けるものだった。
「・・・その、ごめん。さっきのは冗談で、」
『は』
「いや、だから・・・本当に可愛いと思ってる──」
羞恥心を振り払うように語勢を強めた僕は、言葉を遮って笑いだすAに瞠目した。華奢な肩を小さく揺すりながらひとり楽しそうに笑っている。今の流れで笑う部分があっただろうかと瞬かせた僕を一瞥すると、愉悦に綻んだ桜色の唇が茶目っ気を刻む。
継いで語られるAの台詞が、その意味を理解させた。穏やかでない僕の胸中が、Aには全てお見通しであるのだと。
『嬉しいです。ありがとう月島くん』
向けられた照れくさそうな笑顔に、心臓が大きく波を打つ。まるで発火したように顔が熱くなった。何か言い返さなければいけないのに、このときの僕は完全にAの笑顔に捕えられていた。
＿＿＿愛おしくて、たまらなくて、胸が張り裂けそうだった。”好きだ”という想いが溢れ出して呑み込まれてしまいそうなほど。
駆け上がるくすぐったさがなんだか気恥ずかしくて、その笑顔から逃げるように顔を伏せてしまった。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
