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(月島side)
「ツッキーは、Aさんに喜んで欲しいんでしょ？それがはっきりしているのに、何を躊躇ってるの？」
「・・・」
「逃げればラクになれたのに、そうしない選択をしたんでしょ？ならいい加減、自分の気持ちに素直になりなよ」
流される真剣な眼差しに何も言い返せなかった。あまりにも的確に、痛いところをつかれたせいで。涙声で送られたあの日の励ましが、今の山口と重なる。こうして背中を押されるたびに毎回思う。──本当に、お前には敵わないなと。どんなときだって気が付けば僕の先を行っているのだから。
ふっと柔らかさを口元に刻むと視線を持ち上げた。物言いたげな山口にだけ聞こえるように、呆れた笑みで静かに独り言ちる。
「お人好し」
三白眼な瞳が喜びに揺れる。しかしそれはすぐに弾んだ色へと移り変わる。目の前で歩みを止めたAは僕達ふたりを不思議そうに見つめていた。
『何？山口くん』
「俺じゃなくてツッキーが」
『え、月島くん？』
「じゃあツッキー、頑張って！」
最後のひと言は余計だ。”何かある”と察してしまったらどうするつもりなのか。入れ違いで離れていく山口から移された灰茶色の瞳には疑問が滲んでいた。逸らさないと決めたはずなのに、こんな序盤で早くも視線を外してしまった。
「可愛い」と、ひと言伝えるだけなのに。それがどうしてこんなにも緊張するのか。ふざけて言ったことはあるくせに、肝心なときに唇が強ばるなんて。
しかしいつまでもこうしている訳にはいかない。再度視線を絡ませると、余計なことを色々と考えだしてしまう前に勢いで口を開いた。
「可愛いよ、その衣装」
『えっ、えへへ。似合う？』
「うん。お遊戯会みたい」
『なっ、！』
＿＿＿撃沈。
紡ぎだしたのは普段となんら変わらない揶揄の言葉だった。自然と出てきてしまうのがこの言い回しであることに自分で虚しくなる。これはもう日頃の行いとしか言えない。そのうえ「可愛い」と言った羞恥を誤魔化すように”衣装”と付け加えたせいで全く違う方向性になってしまった。
色々が違い過ぎて、伝えたかったことが何ひとつ伝わっていない。言われた本人はいつも通り揶揄われているだけだと思っているようだが、それをそのまま流していいものか。
長い嘆息と共にその場にしゃがみ込む。思わず頭を抱えた。空回りばかりして、こんなにも必死になっている自分に。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
