【wrwrd!】短編【ジャンルごちゃ】 (ページ7)

今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:76,740 hit

純愛【tn】ページ7

俺は会社で、自分のデスクに突っ伏していた。

あーーーーー、疲れた。

なんで疲れた、って、あの上司アホみたいに仕事渡すから家でも仕事せなあかんくなったんや。
おかげで徹夜や、アホ。

そいで、やっと仕事が終わったから気が抜けてしまって、突っ伏す形になった。

「あー.....楽やこの体制」

『トンちゃん、お疲れ様』

「おー、A、お疲れ」

この子は同僚のA。物覚えもいいから仕事も早いし、おまけに性格もいい。そんな皆の人気者は、俺とデスクが隣だからよく話す。

『私も今仕事終わったんよ。それでさ、』

「なんや、コーヒー作れとか言ったら怒るぞ」

『言うつもりなかったけどトンちゃんのコーヒー飲みたくなってきた』

Aはなぜだか知らないが、俺のいれるコーヒーが一番好きだという。皆と同じ作り方してる気がするんだけどな...。

『じゃなくて、この後さ、飲みいかん？』

「おっ、ええなぁ、行くか」

最近の飲みといえば...ゾムに食害された記憶しかない。同僚とのんびり飲む...あー...ええなぁ...。

デスク片付けて荷物まとめて、お互い電車で会社まで来てるから車もないし、ゆっくり歩いて会社から近い居酒屋に入る。

『んーーー！やっと羽伸ばせる！』

「いやほんまに、ちょ、聞いてくれや」

とりあえず二人で適当に注文して、仕事の愚痴やら楽しかったことやら雑談が続く。
俺がマシンガントークしても引きもせずに笑って相槌をいれてくれるA天使すぎん？？？

「ほんまAといると楽やわー...なんでも話せるし楽しいわ」

『ほんまに？嬉しいわぁ、私もトンちゃんと一緒にいるの好きやで』

....っと、危ない。
不覚にも"好き"という単語に胸が跳ねてしまった。異性に慣れてないからなぁ。

「ありがとうな、いやほんとに。こんな話できるんAだけやで」

『...あんなトンちゃん』

珍しく真面目な顔をするA、なんや...。

『あんまり、期待させんといてや』

「.........ん？」

『あんな、トンちゃんのこと好きなん、いい加減気付いてや。あんなにアピールしたのに』

「ま、って...待て待て待て....」

『待つよ』

好き？Like？Love？Aが、俺を、...好き？

「ふぁっ！？」

『トンちゃん、今すぐ返事くれとは言わん。でも、覚えといてほしいんやわ』

いつもの笑顔ではない真剣な眼差しにドキっとした。

恋とか全然考えたことなかったけど...、俺の心にあるこの気持ちは、

.....恋、なのか...？