私の宿り木 【両面宿儺】

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継母「いい加減、お子の顔が見たいものですけれどねぇ」

『申し訳、ございません…』



結婚して4年

私にまだ子どもはいない。

結婚した相手は、悪い人ではなく
むしろ歳の離れた私にも優しく接してくれる人であった。


しかし、いくら身体を重ねても子どもに恵まれることはなかった。



継母「そんな鶏ガラみたいな体をしているから
天も赤子を任せられぬと言っておられるのでは？」


嫁いで身を移した夫の家には

毎日のように離れにすむ継母が顔を出した。



『…食事にも心がけてはおります。』

継母「努力が足りないのでは？」


顔を出すたびに、子供の話を持ちかけられうんざりする。



『…申し訳ございません。精進致します』

まだぐちぐちと言い続ける継母に
具合が悪いからと席を外した。




＊


しばらく布団に横になっていると

夫が帰ってきた。


夫はすぐに継母に捕まったようで、
遠くからまた私に対しての文句が聞こえる。


その後、夫は体調はどうだと顔を見せにきたが
今夜用事があるとだけ伝えると、すぐに部屋を後にした。


どうやら、他所の女のところに行くようだ。

噂は耳にしていたが、
特段それを確信してもなんの感情も浮かばない。




ああ、息苦しい…
この家はなんて息苦しい…






宿儺、こんなの面白くないわよね。

だから貴方は現れないの？

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