弱肉強食修羅の世界 ページ10
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結局、あのあと掃除が終わったのは、
空が白み始めてきた頃だった。
数多の前世(弱肉強食修羅の世界たち)で、鍛えたから、眠らなくても生きられる。
この時ばかりは、よかったと心底から思った。
「おッはよォう!」
「おはようございマス、太宰サン」
こんなやり取りしてるけど、太宰さんも寝てなかった。
途中から私に放り投げて壁に寄りかかってたけど、
あれ寝てるわけじゃないのちゃんと分かってるからね私。
見聞色の覇気遣いだった時期もある私をなめ腐るな。
何なら忍術も魔法も医療もできてたからな私。
ちな、忍術(実質身体能力とただのトリック)と、医療(器具さえありゃ行ける)は今もできる。
太宰さんが横でご機嫌にケータイをいじり始めた。
「あ、そう云えば、らいてふちゃん」
「平塚と呼ンでください」
「おや、すまないね。平塚ちゃんでいいか」
ちゃん付け擽ったすぎない?まぁいっか。
「君、携帯は持ッてるのかい?」
さて、ここで私の初期の所持品をご紹介。
色々書かれた手帳と一万円。ハイおしまい。
銃社会の中、頼れるものは自分の拳だけってか泣くよ。
「アリマセン」
「ふむ…それは困ッた」
一切困ってない気がする。
「必要ないデス」
「そうかい」
会話が切り上げられたようでホッとした矢先、
じゃあね〜と言って、太宰さんが部屋を出た。
ドラム缶片腕に。
……もう知らね。
あとは頑張れ敦君。
「電話が来たから出てみたのに!!何やッてるンですか太宰さぁぁぁん!!??」
「助けてくれ給えよ〜」
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作者名:れれりるれよ。 | 作成日時:2023年10月5日 21時