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お掃除たぁいむ! ページ9




「…包帯の方」


「太宰と呼んでくれ給えと云ッているじゃあないか」


「…太宰、サン」


「何だい?」


「…ワタクシは社員寮のうち一部屋に泊めてくださると聞いていたのデスが」


「うん、そうだね。そしてここが、今日君が泊まる私の部屋だ」


(ごみ)集積所の間違いでは?」


「酷くない?」


整理整頓の「せ」の字もない部屋。

最推しの部屋。

泊めてもらえることになったのだ。

その場で適当に名前が書かれたくじを引いた、太宰さんの部屋に。

今世の運を全部使い果たした気がした。

けどそんなことなかった。

私これ本気で片付けなきゃいけない奴だ。

綺麗好きA型の血が騒ぐ。

某海賊漫画の世界で、三次元で言うA型って診断された。

たぶん世界が変わっててもA型でしょ、うん。

で、部屋片づけて徳積んで、運を取り戻さなくちゃ。

部屋の主人(最推し)に許可を取って、

レッツお掃除!!


「…何デスか、これ」


「メッキだね。飲ンだらジ殺できるらしいのだけど、苦しいのは嫌だから結局そのままさ」


「捨てマス。これは?」


「縄。よく使うよ」


「夢見が悪そうデス。これは?」


「『完全ジ殺読本』。私の愛読書だね。知らない?」


「知ッてマスけど…読んでる人初めて見マシタ」


それからも出てくる出てくる。

包帯、ナイフ、書類(提出期限超過)、針にギブスに…


「…うわ」


「あ、それ私が前に作った料理だ」


「箪笥の奥にあッたし何ならこれ自我持ッてマセン?」


うごうご動く…なんだこれ、紫色の…四角い奴


「チョコだよそれ」


「 ど こ が ? ? ? 」

弱肉強食修羅の世界→←字面は朗報、中身は悲報。その名も、…なんだろ。



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作者名:れれりるれよ。 | 作成日時:2023年10月5日 21時

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