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世界一の方向音痴、作者です。 ページ22




空気は最悪に近い。

笑ってるのに目が笑ってない太宰さんと、

笑ってるのに仮面の下では冷や汗ダラダラの私。

その場は絶対零度。

異能力使ってないのに空気凍りそう。


「……平塚ちゃん」


「何か」


「…君は、何を知ッている?」


全てを。

なんて言えるはずもなく。

さてどうする平塚らいてふ(偽名)。

推しに警戒されてるぞバチクソ。

このままだと私の「最推しQOL爆上げ大作戦」が…!!


「おい太宰!!!平塚!!!まだか!!!」


二推しが救世主に見える。

メシアだわメシア。


「はァ〜いはァ〜い!!!すぐ行くから待ち給えよ〜!」


先に行ッてるよ、と微笑まれる。


「了解なのデス」


目が笑ってないけどねぇ。

私も取り敢えず歩き始める。

まぁそれはそれでどうでもいいか。

どんな推しも推しだから。

けど警戒はされたくねぇ。

これから先は気を配ろう。

取り敢えずさっき私の思考回路ぶった切った悪魔野郎は切り刻む。

うんうん、とひとり頷いて顔を上げるとそこは、


「……は?????」


路地裏で、


「…おや、こん、にちは」


ぶっ倒れてる顔面世界遺産が居ました。


「……は?????」

イケメンの体調不良っていいよね…(存在が特級呪物)→←やっちまったなァ!!??



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作者名:れれりるれよ。 | 作成日時:2023年10月5日 21時

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