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「もりちゃん、趣味とかは？」
『んー、脱出ゲームとか、好きです』
「福良さんじゃん」
ハマってること、の続きから趣味は？なんて聞かれて、謎解きとか脱出ゲームとか、好きでよくやりますよなんて話をした。QuizKnockに入った理由や誘われた理由もこれだったりするのだが。
あとは、屋外のアスレチックとか気になってて、なんて話をすれば、もりちゃんアクティブだね！？なんて驚かれた。体を動かすことは昔から好きだし、部活動もずっと運動部だ。
「いやー、何かもりちゃんと話してると、新しい発見がたくさん出てきておもしろいわ」
『面白がってくれるなら、よかったです』
面白い、と言ってくれることに対して笑って返せば、その返事すら面白かったようで、目の前で須貝さんはまだ笑っている。
そろそろ、オフィスに向かわなければならない時間になってきて、会計をして出ようとすれば、いつのまにか、伝票は須貝さんの手にあって。
『え！だめです！私払います！』
「いやいや、ここに一緒に来てくれたのがお礼？、だから」
『駄目です』
「ええー、じゃあ、それぞれ払おうか」
大した金額でもないので、払いますと言っても、先輩の顔を立てなさい？って、また笑いながら言われてしまえば、何も言えず。結果、奢られるということだけは回避した。
だってさすがに、泣いて慰めてもらって話聞いてもらって、って私ばかりしてもらってだと、申し訳ない。須貝さんは、俺はもりちゃんの話聞いてるの楽しいからいいのに、なんて言ってくれるけれど。
2人で外に出て、綺麗に晴れた空の下で5分ほど、オフィスまでの道を歩く。お腹いっぱいで、クイズの頭働くかなあ、なんて得意の顔で笑っている姿を見ながら、私も眠くなっちゃいそう、なんて。
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作者名：エンスイ | 作成日時：2021年3月12日 17時
