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淡い赤色のスカートを揺らして ページ18

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休日。新しく買ったスカートを履いて、少しだけ電車に揺られて目的地を目指す。1人で行ったことのない街を歩いたり、カフェを巡ったりすることが好きだ。

友達とどこかへ遊びに行く、というのも楽しくて好きだが、数時間だけ時間が空いているな、なんて時とか、今日は1人でいたいな、なんて時に、今日みたいな行動に出ることが多い。

普段降りないような駅に降り立って、ゆっくりと楽しみながら、街を歩く。ふらっと、雑貨屋さんに寄ってみたり、散歩のように歩いて、公園で少し休憩してみたり。そんな時間が楽しくて。

商店街が並んでいるような大通りから、少し脇に入った小道。小道といっても、両側にはカフェや小さなお店が並んでいる。あ、こんなところに謎解きができる場所なんてあるんだ、なんて普段身近に感じているものだからか、目が惹かれて。今度誰か誘って入ってみようかな、なんて思ったりして。

そんなことをしていれば、時間は14時過ぎ。遅かったとはいえ、朝ごはんを食べてからまだ何も食べていない。いい感じのカフェがあれば、入ってランチを食べて、家に帰ろうか、なんて思っていた。




「………………木戸?」

『………え、伊沢さん』



どのお店に入ろうかな、なんて歩いていれば、斜め前あたりから名前を呼ばれて。声の方向を向けば、伊沢さんが立っていて、びっくりすると同時に、胸がぎゅんって、なるのを感じる。

なにしてるんですか、なんて絞り出した言葉は、ありふれた言葉で。聞けば、今日は近くで取材だったらしいのだが、思ったより早く終わったから、ランチしていこうかと思ってなんて、私と考えてたことが同じで。ここで、ランチ一緒にどうですか、なんて言えたらいいのだが、私にはその勇気はなく。このまま、じゃ、またオフィスで、となってしまう流れだろうか、なんて勝手に考えてしまう。



「木戸、1人?」

『そうです。ここら辺来てみたくて』

「メシ、食べた?」

『あっ、まだです。ちょうど、どこか入ろうかなとは思ってたところで』

「じゃあ、どこか一緒に入らない?」



パワハラとかじゃないから嫌だったら断っていいよ、なんで、言われて思わず、ぶんぶんって音がなるくらい首を振った。いきたいです!なんて若干噛み気味で返事をすれば、どこ入ろうかなんて並んで歩いて。

どうしよう、デートみたい。







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赤い屋根のお店で→←手に持つのは赤ペンと



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作者名:エンスイ | 作成日時:2021年2月21日 20時

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