素直な理由は / izw ページ7
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「木戸？ちょっといい？」
オフィスで作業していれば、拓司くんに呼ばれて。ぱっとPCから顔をあげれば、あっちなんて指差していて。あ、結構時間かかる感じかな、と思ってPCを持って普段打ち合わせで使ってるような部屋に入る。
そこ座ってなんて言われて、机を挟んで向かいに座る。資料を出されて、こんな記事お願いしたいんだよね、とか、この間出してくれた記事こうだったね、とか、あと撮影の準備とかオフィス以外で撮る時の手配とかお願いしたいんだよね、なんて言われて。
分かりましたって答えるけど、別室に呼ばれた故に、何か大きなことがあるのかと思ったら、そうでもなくて、なんだ、なんて気が抜ける。記事修正は今日中にできるかな、なんて考えていれば。
「A」
『……………え、』
2人きりとは言えすぐそこにはまだ、他のメンバーもいて、普段オフィスでは滅多に呼ばれない名前が呼ばれて、びっくりして顔をあげれば、机の上に乗せていた右手が握られて、さらにびっくりする。
『い、ざわさん…？』
「俺は名前で呼んだのに、いつもみたいに呼んでくれねーの」
『だって』
「2人しかいないよ」
『そうですけど、』
「ねえ」
『……………拓司、くん』
観念してそう呼べば、満足そうに目の前で微笑まれて。ちょっと、こっち来てなんて言うからテーブルの向こう側へ回ろうとするけれど。どうしちゃったんだろう、こんな我儘、みたいな。こんなことオフィスでもちろんなかったし、2人でいたときを思い返しても浮かばないから、きっとなかったんだろう。
うーん、もしかしてって思って、横向きに座った拓司くんの目の前に立って、額に手のひらを当てる。あれ、冷たい。本人は、は？なんて顔でこちらを見上げていて。
『……………熱あるのかなと思って』
「へ、なんで」
『だって何か変じゃん拓司くん』
「ひでーな、変じゃないよ」
そう言っていつもの顔で笑ったかと思えば、腕を引かれて。勢いよく引かれたから、思わず目の前の肩に手を乗せれば、腰に腕が回ってきて。拓司くんは私のお腹だか、胸だかに顔を埋めてるから見えないかもしれないけれど、私にはここが会議室であるとか、まわりにはパソコンがあって、薄ら人の声がすぐそこの部屋から聞こえて。
まだお昼だし業務時間中に何やってんだって気持ちが出てきてしまう、なんて思っていれば、下からくくって笑われて。
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エンスイ(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます！リクエストは受け付けているのですが、今書いているメンバーでいただけたらと思っており、tmrさんは私自身も雰囲気等あまり理解できていない部分もあり難しいかもしれないです……。今後機会があれば書かせてください…！ (2021年2月22日 2時) (
レス) id: 275b77238f (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - はじめまして、いつも読ませていただいてます。リクエストなんですが、tmrさんを出来ますか？出来たらよろしくお願いします。これからも頑張って下さい。 (2021年2月20日 23時) (レス) id: 192c096d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エンスイ | 作成日時：2021年2月17日 12時
