同じ香りに包まれて / fkr ページ30
.
昨日の夜、明日飲み会なんだけど、次の日休みで。そのまま、Aちゃんち行ってもいい?って連絡がきた。いいよって返して、今は彼が帰ってくるのを待っている。
飲み会って言ってたし、割と遅くなるかなと思って、ごはんも食べてお風呂まで済ませてしまった。ソファの前に座って、スマホを触りながらコーヒーを飲んで。
敷いてたラグも買ってからだいぶ経ってしまって、そのまま座るのは少し痛いな。私も人をダメにするソファでも買おうかな、なんて思っていた頃。玄関から物音がして。リビングに拳くんが入ってきた。
『おかえり』
「ただいま、結構遅くなっちゃった」
『全然。何か飲む?』
そう言ってキッチンの方へ向かおうとすれば、水でいいや自分で出すよ、なんて言うから、そのままラグの上に座り直して。グラスに水を注いで、こちらまで持ってきて、拳くんは私の隣に座った。いつもソファなのに。
『珍しいね、こっち座るの』
「ええ?Aちゃんの隣座ろうかなって」
そう言って、こちらに軽く寄りかかってくるから、結構酔ってる?なんて笑いながら聞けば、まあまあ酔っ払ってるーなんて返ってきた。
寄りかかった時に、ふわっと香水ぽい匂いが漂って。飲んでた時についたものだろうな、とは思うけれど、自分のものではない、明らかに女の子の匂いがして、もやもやして。そのまま、横を向いて首に腕を回して抱きつけば、わっ、なんて言いながら受け止めてくれて。
「どうしたの、今日は甘えたい人?」
『…今日、QuizKnockの飲み会?』
「へ?あーまあ、そうだね。打ち上げみたいな感じだったから、割と人数いてそうじゃない人もいたけど。」
『そっか、』
そう言って、首元に顔を埋めれば、先程香った匂いが、もっとして、嫌になって、顔を埋めたまま、ぎゅーってして。ついでに、そのまま頭振ってみたりした。その行動に彼は笑っていて。
「なにもう〜、くすぐったい」
『……拳くんから知らない香水の匂いする』
「へ、?」
『………っ、なんでもない。お風呂入っておいでよ』
そう言って、彼から手を離して、その場を立ち上がって、部屋着とかバスタオルとか、用意しようかなと思って。
.
297人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エンスイ(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます!リクエストは受け付けているのですが、今書いているメンバーでいただけたらと思っており、tmrさんは私自身も雰囲気等あまり理解できていない部分もあり難しいかもしれないです……。今後機会があれば書かせてください…! (2021年2月22日 2時) (レス) id: 275b77238f (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - はじめまして、いつも読ませていただいてます。リクエストなんですが、tmrさんを出来ますか?出来たらよろしくお願いします。これからも頑張って下さい。 (2021年2月20日 23時) (レス) id: 192c096d22 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:エンスイ | 作成日時:2021年2月17日 12時