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数十分後、相変わらず彼女は俺に抱きついたまま、俺のPC画面を見つめたり、スマホを触ったり。一通り今日やるべきことが、落ちついて画面を閉じて、彼女にお待たせなんて、声をかけて。
「ほら、おいで」
『…………ん、』
そういえば素直に正面から抱きついてきて、膝の上に跨って。俺の胸に顔を埋めて。優しく頭を撫でてやれば、彼女がゆっくりと顔をあげて、目が合う。
少しだけ腰を浮かせて、俺と唇を軽く合わせて。さっきしないって言ったくせに、とは、さすがに心の中に留めておくが。やけに、今日は積極的だな、なんて。満足するまでしていいよ、なんて言った手前大人しく彼女からキスされるのを受け入れて。
再び軽く唇が触れたと思えば、彼女の手は俺の首にまわっていて。膝立ちのような状況になっている。俺の顔と彼女の顔の距離は数センチ。彼女の目は、とろんとしていて、ああこれはちょっと眠たいんだな、なんて。
『ちゅーして、拓司くん』
「ん、いーよ」
『っん、もっと』
若干閉じかけてる目を見ながら、そんなことを思っていれば、お願いが飛んできたので、先程彼女がしたように、軽く唇に触れて。触れて離してを繰り返していれば、煽るような言葉が聞こえてくるから、腰に回していた手をぎゅっとして、少し深めのキスを。
長く触れ合って、ゆっくり離せば、彼女が至近距離のまま、すき、なんて呟くから。ほんとに、なんて思ってもう一度触れて、何度も触れ合ったまま、ゆっくりと彼女をラグの上に押し倒して。上から見つめる彼女の目は相変わらず、とろんとしている。
『………きょうは、寝たい』
「ええ、こんだけ俺を煽っておいて?」
『……んん、そんなつもりない』
そう言いながら俺に抱きつくように手を伸ばすから、そのまま元の体制に戻ってあげる。寝る、このまま、ごめん、なんて言葉になっていないような単語を発して。
そのまま、しばらくして彼女は俺に抱きついて俺のTシャツを握ったまま、寝てしまった。よくこの体制で寝れるな、ほんとに。なんて、そんなことを思いながら、上からカメラを構えてみたりして。
おつかれさま、なんて頭を撫でてあげて、ベットに運んであげるまでが、俺なりの甘やかしかな、なんて。
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エンスイ(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます!リクエストは受け付けているのですが、今書いているメンバーでいただけたらと思っており、tmrさんは私自身も雰囲気等あまり理解できていない部分もあり難しいかもしれないです……。今後機会があれば書かせてください…! (2021年2月22日 2時) (レス) id: 275b77238f (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - はじめまして、いつも読ませていただいてます。リクエストなんですが、tmrさんを出来ますか?出来たらよろしくお願いします。これからも頑張って下さい。 (2021年2月20日 23時) (レス) id: 192c096d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エンスイ | 作成日時:2021年2月17日 12時