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『ちゃんとカレーの匂いしてる〜！』
僕が料理をする1回目当日。仕事から帰ってきた彼女は、一言目がその言葉だった。一体何の香りがすると思ったんだよ、ほんとに。
鍋を覗きながら、おいしそうなんて言うから、着替えておいでって大人しく部屋に促せば、はーいなんて歩いて行った。この光景は主夫って感じだな。
帰ってきた彼女は、部屋着に着替えていて。ものが少し置いてあったダイニングテーブルを片付けて。もうできるよって言えば、じゃあご飯よそうね〜なんて、ほんとにいつもと立場逆転だな。
「あ、Aがいつもカレーに入れてるお肉ってさ、元からあの状態なんだね」
『あ、そうだよ。カレー用のお肉』
「確かにカレー用って書いてあったかも」
『切らなくていいしさ、ブロックだから肉感あるしさ、その方が好きで。実家がそうだったんだよね』
彼女がご飯をよそってくれたお皿にカレーを入れて。時折出てくる実家での話に、微笑ましくなって。普段一緒に生活していて、家族の話がよく出てくるから、きっと仲良いんだろうな、なんていつからか思うようになった。
いつか彼女の家族と会える日が来るんだろうか、なんて思うのはまだ早いだろうか。そんなことを思っていれば、テーブルに飲み物も用意して準備万端の彼女が食べよーなんて言っていて。
定位置に座って、彼女が口に入れるのを待ってみる。味見したとはいえ、ちょっとくらい緊張するものだ。ん！おいしい！なんて言われてほっとして。まあカレーなんてルーは既製品だし失敗のしようがないのかもしれないけれど、美味しいといってくれるのはうれしい。
『じゃがいも、でか(笑)』
「まあ、そこは大目に見て」
『ふふ、ありがとね。嬉しい』
そう言葉にされるのは、こちらも嬉しいもので。心なしか今日はいつもより、たくさん笑ってくれている気がする。週に1回くらい、こうして僕が作ってみるのは、やっぱりありかもな、なんて心の中で思って。
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伊沢さんの馴れ初め長編をスタートしました。
【QK】ブルーイエロー症候群【izw】
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エンスイ(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます！リクエストは受け付けているのですが、今書いているメンバーでいただけたらと思っており、tmrさんは私自身も雰囲気等あまり理解できていない部分もあり難しいかもしれないです……。今後機会があれば書かせてください…！ (2021年2月22日 2時) (
レス) id: 275b77238f (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - はじめまして、いつも読ませていただいてます。リクエストなんですが、tmrさんを出来ますか？出来たらよろしくお願いします。これからも頑張って下さい。 (2021年2月20日 23時) (レス) id: 192c096d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エンスイ | 作成日時：2021年2月17日 12時
