夢を見るから明日は来る。 ページ38
「ん〜...見えたか?」
「あと少し...あっ」
「よ〜うお前ら、なーに楽しそうなことしちゃってんの?」
ガシッと肩に回された腕と知らない者はいないであろう聞きなれた声にサッと顔が青くなった
「ささささ朔間、さッ」
「こ、これはッ、その」
階段下は思春期男子高校生にとってはロマンの塊
そして学院でたった一人の紅一点のAはその階段を登っていた
たまたまその後にいた男子生徒は無駄に短く登る度ヒラヒラと揺れるスカートにちょっとした好奇心が湧いて、少し下から見上げて(何がとは言わないが)見えるか見えないかを示唆しようとしていた
その二人の背後から零が二人の肩に両腕を回し顔を近付けた
「な〜に ビビってんだよ....で、何色だった?」
「えっとし..」
「ばっっっかお前殺されてぇのか!!は、はは朔間さん安心してください見てないので!!
ほら、行くぞ!!朔間さん失礼します!」
一人の男子生徒がやや無理やり零の腕を振りほどき友達の腕を引っ張って逃げ去る
「ちっ...あともう少しだったのに」
「変態」
会話が丸聞こえだったのか、若干顔を赤くしたAが階段の上から膨れっ面で零を見下ろした
それもスカートを抑えながら
「おーおー んな短いスカート履いてんのが悪いだろ白パン魔女っ子ちゃん〜」
「なっ、き、聞こえてるじゃないの!!てか声が大きい!!」
「どうした朔間さん大きな声を出して!事件か!」
「おう坊主事件だ。あいつ今日白パンらしいぜ、水色のレース付きの」
「ブッ」
「ちょっと!!なんでレース付きまで知ってるのよさっき言ってなかったじゃない!蓮見もそんな目でこっち見ないでよ!!」
「冗談冗談♪はーおもしれぇ...次は、誰に言いふらそうかねぇ」
「あっ、アイドルのパンツの色ばらすなんてありえないっ信じらんないっ馬鹿!、きゃっ」
等々ムキになって階段を降りて零に掴み掛かろうと近寄ると 掛かったとばかりに零はAを抱き上げた
「そんなにバラされたくなかったらAチャン問答無用で着いてきてもらいまーす」
「!?ど、こに、」
「ついてからのお楽しみってやつ?あ、ついでに坊主も来いよ。いつまでも赤くなってねーでよ」
「はっ...俺は一体何を、」
「忘れて、そのまま忘れて」
「白パンとチェリーくん行くぞ〜」
「ブッ」
「零絶対許さないから」
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さくさくぱんだ(プロフ) - 更新を心待ちにしています! (2022年4月9日 19時) (レス) @page39 id: 27ed53f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かみなき主(プロフ) - 何回も読み返してます! いつか気が向いた時にでも良いのでぜひ続きを書いて欲しいです! (2020年6月11日 16時) (レス) id: 8084408f37 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 面白いです!更新待ってます! (2019年12月31日 22時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき姫2(プロフ) - 4話(?)を見て思ったんですけど、なんで奏汰が昔髪が長かったのを知ってたんですか? (2019年4月3日 14時) (レス) id: 618aafe19a (このIDを非表示/違反報告)
フルール・ド・リスしんどい(プロフ) - 悠凪さん» そちらも見ていただいてありがとうございます...!!とても感激です!!!今日常生活でとても忙しくどちらも更新できない状況ですがこれからも頑張りたいと思います!コメントありがとうございます^^* (2017年12月10日 13時) (レス) id: d45fe086f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フルール・ド・リスしんどい | 作成日時:2017年11月14日 2時