夢を見るから明日は来る。 ページ14
｢ひゃっ！！｣
ﾊﾞﾀﾝｯと大きな音が鳴って視界がぐるんと回転した。次にくる衝撃を予測してぎゅっと目を瞑るが衝撃は来なく、そっと開けると作戦が上手くいったと喜ぶ子供のようにニコニコと目を細める蜂蜜色と目が合った
｢ふふ、いらっしゃイ。ねえさン｣
｢な、夏目｣
夏目はAの背中に腕を回して倒れ込むAを支えていた。
よくよく部屋を見渡すとここは夏目の“秘密の部屋”のようだった
渉が｢弟子が出来ました...☆｣と紹介してきて何故か随分と懐かれてしまったのか廊下や教室、あらゆるところを通ると急に隠れ扉が作動して一瞬にして夏目の秘密の部屋まで移動してしまうことが多くなった。どうも不思議だ
｢きゅ、急にやると驚くから、｣
｢ふふ、師匠の言った通りだネ。驚きとは生物を進化させル...日々の驚きの中でこそ人は人らしくいれるんだヨ、ねえさン｣
渉の影響なのか普通の人には理解し難いことを口にする夏目にAは眉を下げて苦笑いをする
｢夏目、今日もここにずっといたの？｣
｢うン。最近はマミーが忙しくて家にもいれないし、何故か師匠にあまり校内を彷徨くなと釘を刺されてしまってネ....退屈だヨ｣
｢その退屈凌ぎに私を毎回呼ぶのね。｣
｢そういうことだネ｣
何かある。
最近の学院を見てそう感じてはいる。だけど、その“何か”から私は遠く遠ざけられている気がしてどこか居心地が悪かった。
生徒会はコソコソと何かを企てて、普段なら生徒会室にしつこいほど呼んでくる零も｢近付くな｣と念を押してくるほど
授業をサボるときも宗や渉が手芸部の部室か演劇部室に呼んであまり外を出歩かないようと口煩く言われるのだ
聞いても理由は教えてもらえないが、他がその“何か”について知っているのは分かった
思い悩むAを見て夏目は｢はイ｣と紅茶を出した
｢何かよくない“気”があるよネ...これじゃあ僕の計画もまともに進みやしないナ｣
｢また悪巧みして...友達の一人や二人作って暇つぶしでもしなさい｣
｢僕はそのへんのレベルの低い低俗なヤツらとは場が合わないんダ。ああでも最近明星くんとは仲良くやってるヨ｣
｢そう、それなら良かった。｣
何だかんだ迷惑をかけてくるはものの自分に懐いている夏目をそこそこ可愛がっているAはクラスに友達が出来たと嬉しそうに話す夏目を見て少し安心した。
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さくさくぱんだ(プロフ) - 更新を心待ちにしています！ (2022年4月9日 19時) (
レス) @page39 id: 27ed53f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かみなき主(プロフ) - 何回も読み返してます！ いつか気が向いた時にでも良いのでぜひ続きを書いて欲しいです！ (2020年6月11日 16時) (レス) id: 8084408f37 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 面白いです!更新待ってます! (2019年12月31日 22時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき姫2(プロフ) - ４話(？)を見て思ったんですけど、なんで奏汰が昔髪が長かったのを知ってたんですか？ (2019年4月3日 14時) (レス) id: 618aafe19a (このIDを非表示/違反報告)
フルール・ド・リスしんどい(プロフ) - 悠凪さん» そちらも見ていただいてありがとうございます...！！とても感激です！！！今日常生活でとても忙しくどちらも更新できない状況ですがこれからも頑張りたいと思います！コメントありがとうございます^^* (2017年12月10日 13時) (レス) id: d45fe086f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルール・ド・リスしんどい | 作成日時：2017年11月14日 2時
