夢を見るから明日は来る。 ページ11
Aは途端に足を止めた。と思ったら踵を返してすぐにその場を離れようと足を進めた。
(何であいつがいるのよｯ！！)
いつものようにいつも通り授業をサボりガーデンスペースに行こうとしたA。その途中美しいプラチナブロンドと出くわした。それは壁に手をついて苦しそうに荒く呼吸を繰り返していて今にも倒れそうなほど死人のように顔が青白かった。
かつて“それ”とは一度話したことはあるがかなりの威圧感と恐怖を植え付けられてあっという間に苦手対象になっている為 それと関わらないようすぐにその場を離れようとした。
確か名前は、天祥院英智
(あの人体弱いんだっけ)
かなり蒼白い顔で朦朧とした焦点の合わない目を思い出して少しの良心がチクリと痛んだのは気のせいだ。
｢______ちょっと｣
｢はっ.はぁ、きみ、は｣
｢ああもう喋らなくていいから、ほら。肩｣
結局見放しに出来なかったAはそこへ戻り、先程より苦しそうに藻掻く“それ”に肩を回した
｢え、無理重い...｣
しかしそれは持ち上がるはずもなく地面からピクともしなかった
｢は、当たり前、だろう...いい、大丈夫、これくらいなら少し休めば、よくなる、ｺﾞﾎｯ｣
｢全然よさそうに見えないんだけど...！ちょ、ちょっと死なないでね？｣
咄嗟にポケットからハンカチを取り出して近くの水道で冷水に浸すとすぐに戻ってきて英智の顔を拭った
｢少し場所移動できるかしら？もう少し涼しいところに行きましょう｣
｢悪い、ね｣
少し歩いたところの中庭の木の下に腰を降ろすと英智の頭を太腿に乗せて再びハンカチで汗を拭った
そうしていると少し良くなったのか呼吸が正常になって目の焦点も合ってきた
｢君は、僕のこと嫌いなのかと思ってた｣
｢嫌いというか___何か企んでいる感じが苦手なだけよ。それとこれは関係ないでしょう？｣
｢....ふふ、そっかぁ。...君が皆に愛されるのも分かるよ。
ああ、惜しいなぁ。僕は随分と惜しいことをした｣
｢惜しいって....何がよ｣
｢こっちの話。出来れば美しく綺麗な君は、血みどろになる前に綺麗なまま保管していたかった...ｺﾎｯ、｣
｢ああもう訳の分からないこと言わないで。
何を企んでいるかは知らないけど、自分の体調管理くらい気にしなさいよね。死んでからはもう何も出来ないんだから...｣
そう言ってまた汗を拭う。
｢僕は_____もう少し早く君と出会いたかった。｣
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さくさくぱんだ(プロフ) - 更新を心待ちにしています！ (2022年4月9日 19時) (
レス) @page39 id: 27ed53f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かみなき主(プロフ) - 何回も読み返してます！ いつか気が向いた時にでも良いのでぜひ続きを書いて欲しいです！ (2020年6月11日 16時) (レス) id: 8084408f37 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 面白いです!更新待ってます! (2019年12月31日 22時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき姫2(プロフ) - ４話(？)を見て思ったんですけど、なんで奏汰が昔髪が長かったのを知ってたんですか？ (2019年4月3日 14時) (レス) id: 618aafe19a (このIDを非表示/違反報告)
フルール・ド・リスしんどい(プロフ) - 悠凪さん» そちらも見ていただいてありがとうございます...！！とても感激です！！！今日常生活でとても忙しくどちらも更新できない状況ですがこれからも頑張りたいと思います！コメントありがとうございます^^* (2017年12月10日 13時) (レス) id: d45fe086f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルール・ド・リスしんどい | 作成日時：2017年11月14日 2時
