烏/1 ページ10
＿＿＿＿そんなことが起こっているなんてつゆしらず。私は今日も元気に登校、教室に向かってのんびり歩いていた。
昨日夜更かしして物販の内容を考えていたから、本気で眠い。いつもはあんず先輩に助言をもらったりしているけど、今回はそうもいかないから一人で頑張ったんだ。誰か褒めて。
欠伸を我慢することもせず廊下を曲がったら、誰かがしゃがんでいるのが見えた。……待って、すごい怪しいぞあの人。
床に半ば寝そべるような体制で、ぶつぶつ言っている。不審者だったら通報しよう、とか思って近づいたら、知り合いだった。影片先輩だ。……何かを、探してる？
「……ない、ない……ああもう、どこやったんや、おれ！またお師さんに怒られてまうやん……」
そんな彼の姿を見て、私ははっとする。丁度いい、衣装のことについてしゅー先輩に伝えてもらおう。
影片先輩、と声をかけたら、彼は盛大に肩をふるわせた。ばっと振り返って私の姿を視認した彼は、一瞬で嫌そうな表情になる。
「……何や、あんたか。おれ、今忙しいんよ。用があるなら手短にしてや」
お、割と話は聞いてくれるみたいだ。この前は話すら聞いてもらえない、むしろ警戒されて追い出され
てたのに。
「斎宮先輩に伝えてほしいことがあって……あの、何探してるんですか？」
聞いてみたら、影片先輩は口を開きかける。しかしすぐ口を閉じると、何かを迷うように視線を揺らしてから＿＿小さな声で呟いた。
「お師さんに頼まれた買いもんの裁縫道具の糸、落っことしてもーて……。ほら、あんたが頼んだ衣装作っとったら糸がきれたんよ。ほんで探しとるんやけど」
「……そうですか」
なんか申し訳ないな、と思ってそう返すだけに留めたら、何故か敵意たっぷりに睨まれた。
「そうやって、馬鹿にしとるんやろ。からかいに来たんやったら、さっさどっか行ってや」
べ、別にからかってないけど……。そういわれたらむっとする。よし任せろみかち先輩。
「手伝いますよ。本当にこのあたりで落としたんですか？」
「……何企んどるん？」
「そう思うならご勝手に」
からかってる、なんて言いがかりもいいところだ。ちょっと探してあげるぐらいだったら、みかち先輩なら「評価あげようといい子ぶってる」みたいになんかいい感じの解釈してくれそうだし、大丈夫なはず。
そんな私を見て、みかち先輩はぷいっと顔をそらした。
「多分、この辺やと思うけど……手伝ってくれるんなら、一応おおきに」
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ミー(プロフ) - マジで渉どっちかわかんなかったです笑笑 (2017年8月15日 14時) (
レス) id: 9cb245a304 (このIDを非表示/違反報告)
蒼狼(プロフ) - 作品めっちゃ面白いです！Twitterの方でフォロー（？）しました！ (2017年7月9日 19時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
風夏 - 泣きました。ガチで泣きました。みかちゃん良い人すぎて凄い！これからも、面白い作品ヨロシクお願いします！ (2017年6月30日 21時) (レス) id: c04ac3408a (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - かぜかなたさん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。当方、あんスタを知っている前提でお話をかいているので、分かりにくい箇所もあったかもしれません…。ぜひこれからあんスタについて詳しくなって、また読んでください(*'▽'*) (2017年3月11日 23時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
かぜかなた - あんすたあまり知らないので、初心者でもわかるような内容にしてもらいたいです。 (2017年3月3日 23時) (レス) id: 4812fd1ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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