Demons' devotion/1(side晃牙) ページ27
(時刻は数刻戻って、昼休み)
「失礼します」
昼下がり、軽音部室に飛び込んできたアドニスは、つかつか吸血鬼ヤロ〜の眠っている棺桶の方に歩いていくと、そのままガパリと蓋を開いた。
「うう……何じゃ、もう夜かえ？」
「違う、まだ昼休みだ。しかし朔間先輩にどうしても聞いてほしいことがあって起こさせてもらった」
気を悪くしたならすまない、とアドニスは眉を下げる。それを見ていたら何故か無性に腹が立って、二人に向かって口を開いていた。
「おい、アドニス。いちいち謝らなくても良いだろ、元々はずっと寝てるソイツが悪いんだしよう？」
「だが、大神。睡眠を邪魔するのはあまり良いこととは、」
「あ〜、良い良い。話している暇があるなら、はやく用件を伝えてくれんかの」
眠くて適わんよ、とかなんとか言って欠伸を噛み殺しながら、吸血鬼ヤロ〜は赤い半眼をアドニスに向ける。
「つーかテメェ、眠いとか言いながらさっき部室出てどっか行ってたじゃね〜かよ！」
「わんこはいつでも喧しいのう……。その理由は後で薫くんも交えて説明するから、しばし待っておれ。して、アドニスくんはどうしたんじゃ？」
言われて、ようやくアドニスは口を開く。何が嬉しいんだか、体が喜々として揺れていた。
「Aと接触出来た」
……あ？
「ほう」
そこで、起きてから初めて笑みを見せる吸血鬼ヤロ〜。「詳しく教えてもらえるかのう」
「ああ。昨日、Aが数人の生徒に追いかけられていて……助けようとしたんだが、それでは朔間先輩の作戦が遂行出来なくなる。しかし、親切な人がいて……その人に協力してもらい、変装してAを助けたんだ。そこで、上手くAの本心を聞き出すことが出来た。やはり、Aは何もやってないらしい」
「……？無実なら、なんで何も言わね〜んだよ？」
疑問に思ったことをそのまま聞くと、アドニスは振り返った。それから、なんとも歯切れの悪い返事が返ってくる。
「どうやら、作戦……？なるものを行っているらしい。すまない、俺にはよくわからない。だが、また話をする約束を取り付けてきた」
それを黙って聞いていた吸血鬼ヤロ〜は、一回頷いた後に、ぱちぱちと手を打った。
「うむ、ご苦労。Aは知らない人にまで嘘をつくという発想が出るほど周到な子ではないし、やはり無実じゃったようじゃのう。アドニスくん、よくやってくれた。善哉、善哉♪」
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ミー(プロフ) - マジで渉どっちかわかんなかったです笑笑 (2017年8月15日 14時) (
レス) id: 9cb245a304 (このIDを非表示/違反報告)
蒼狼(プロフ) - 作品めっちゃ面白いです！Twitterの方でフォロー（？）しました！ (2017年7月9日 19時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
風夏 - 泣きました。ガチで泣きました。みかちゃん良い人すぎて凄い！これからも、面白い作品ヨロシクお願いします！ (2017年6月30日 21時) (レス) id: c04ac3408a (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - かぜかなたさん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。当方、あんスタを知っている前提でお話をかいているので、分かりにくい箇所もあったかもしれません…。ぜひこれからあんスタについて詳しくなって、また読んでください(*'▽'*) (2017年3月11日 23時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
かぜかなた - あんすたあまり知らないので、初心者でもわかるような内容にしてもらいたいです。 (2017年3月3日 23時) (レス) id: 4812fd1ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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