Sho.S* COLD EMPEROR -The World of Ice- (ページ4)

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過ぎた日々を、思い出しましょう。3 ページ4

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「ごめんね、キス」

「あ・・・大丈夫です、」

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気にしてないと、笑えば、

目の前の彼は整った眉を下げて。

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「俺が大丈夫じゃないんだけど(笑)」

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そう言って、笑って。

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「今度、お詫びさせてよ。」

「え？」

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たかが、ゲームのキスで。

お詫びなんてするんだ、って、

おかしくなって。

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「っふふ(笑)」

「なに(笑)なんで笑うの(笑)？」

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つられて目じりを下げる彼に、

なんでもないです、と首を横に振ったら、

携帯を、目の前にかざして。

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にぃ、と白い歯を見せて無邪気に笑った。

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数秒で私の連絡先は、彼の手元に渡り、

彼のそれも、私の手元に渡った。

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「っと・・・なんだっけ、名前。」

「鈴戸です、」

「あぁ、ううん。下の名前。」

「A、です。」

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小さな声で、答えたら。

可愛い名前だね、って、

ちら、と私の方を見て、また画面に視線を落として彼が口許を上げた。

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「俺の名前は、ね。かして？」

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ひょい、と私の手から端末を取り上げて、

長い指で操作したかと思うと、

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「これ、ね。″ショウ″って、読むから。」

「・・・はい、」

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人懐こい笑顔で笑って、

駅まで送るよ、って。

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彼はまた、目じりを下げて笑った。

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