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*Aside*
「さぁてと、じゃあAちゃん、お話しようか。ちょっと装置着けるけど痛くはないからね。まぁウソついたら僕が痛くするけど」
所長室の奥の部屋へと私を抱えてきた彼は柔らかいソファーへと私を下ろすと、手際よく額や頭にコードを貼っていく。
されるがままの私は先程の光景が目に焼き付いて涙が止まらなかった。
私のせいでレオスさんが死んだらどうしよう。
レオスさんは悪くないのに。
「ねぇ、準備も出来たしそろそろ泣き止んでよ。面倒だから」
『…っ、は、い。ごめんなさい』
相向かいのソファーに座り鬱陶しそうに頬杖をつく所長が恐ろしくてごしごしと涙を拭いた。
「さっきも言ったけど…ウソは解るからね。ちゃんと正直に答えて」
所長の鋭い視線に怯えながらも小さく頷くと、それを見て満足げに微笑んだ彼がゆっくりと口を開いた。
「君は、不老不死?」
『…ち、違います』
「…へぇ」
所長は装置を見ている幹部の人に目配せをする。
幹部の人が首を横にふると所長はもう一度こちらを見た。
「じゃあAちゃんには価値が無いわけだ。このまま2人ともサヨウナラって事だね?」
『…！』
「あはは、冗談だよ。で?違うなら何なの?君が"不老不死"じゃないならなんな訳?」
『わ、私は…』
そこで言い淀んでいると所長は銃口を私の目の前に突きつけた。
「何?早く」
『っ、わ、私は、"不老長寿"です。いずれは、死にます』
嘘をつけばレオスさんも殺されるかもしれないという恐怖心から、本当の事を言わずにはいられなかった。
「ふぅん…。って事はAちゃんは不老不死ではないのかぁ〜。残念」
銃口を下ろし興味無さげに呟いた後、突然彼はこちらへぐっと顔を近づけて口角を上げた。思わずヒッと声が漏れる。
「でも、君が不老不死でないにしても僕にとって都合が良い事に変わりは無いよ。だって、死ぬようなヘマさえしなければ実質的に不老不死と同等だ」
『え…』
「君が居れば…薬は完成する…!その身体を解剖すれば、もっと色々わかるかもしれない。これは最高の研究材料じゃないか」
私を見る彼の目はまるで新しいおもちゃを見つけた子供のような輝きを帯びていた。
「早く実験したいのに全然設備も備品も足りてない…!!キミ!今から書くもの明日までに用意して!!」
ガリガリと勢いよくペンを走らせる彼を見ながら、これから起こるであろう出来事に絶望するしかなかった。
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豆腐の凉宮 - 泣けるううううう所長ゆるさんんん (6月11日 23時) (
レス) @page50 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 匿。さん» コメント、嬉しいお言葉ありがとうございます🙇✨!!次作も楽しんでいただけるよう頑張ります💪 (2022年6月4日 15時) (レス) id: 0a5bfdbc79 (このIDを非表示/違反報告)
匿。(プロフ) - 完結おめでとうございます！話の内容はもちろん、文章の書き方や描写の表現がとても素敵で大好きです！話の最後の方は思わず目が潤んでしまいました､､､。次作も楽しみにしています✨ (2022年6月3日 23時) (レス) @page50 id: 8c41784542 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます✨ゆっくり更新ですがこれからもよろしくお願いします! (2022年3月23日 12時) (レス) id: 0a5bfdbc79 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 文体が大好きです！これからも応援してます𖤐´- (2022年3月22日 22時) (レス) @page18 id: 1472b690a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユナ | 作成日時：2022年3月11日 9時
