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『レオスさん?大丈夫ですか?』
目の前でヒラヒラと手を振られてハッと我に返った。
「あぁ、すみません。少し考え事をー……A、まだ髪の毛濡れてません?」
『あ、バレちゃいました?でも大丈夫です!大体乾いたので!』
「風邪でもひいたらどうするんですかアナタ…ほら、来てください」
そうドライヤーの方へ手招けばAはぱたぱたと走り寄ってきて椅子へと腰かける。
指通りのよい髪をすきながらドライヤーをかけてやると、Aは上機嫌で聞いたことのない鼻歌を歌っていた。
「はい、いいですよ」
『ありがとうございました〜!』
「食事を一緒に持ってきたので食べながら問診してもいいですか?」
『はい!』
Aはいつになく上機嫌でぴょこぴょことテーブルへ移動すると『いただきま〜す!』と元気に言って果物を食べ始めた。
テーブルを挟んでAの相向かいに腰かける。
「では、今日の体調はどうですか?」
『今日も元気です!』
「先程は表情が暗かったので、何かあったのかと思いましたよ」
『あ〜、あの、準備が出来てなかったので。ビックリしちゃって…』
確かに初日に自分でやるように言いつけてから、毎朝来る時間帯には椅子に座り私を待っていた。
「それくらいで怒ったりしませんよ私は。毎朝待っていてくれていたので水にはあまり入っていないものかと思っていました」
『水の中の方が楽なので基本的にはそっちにいるんですけど…、ちゃんと用意して待っていたらその分レオスさんと沢山お話出来るので…』
えへへ、と笑うAに爆弾を落とされたような感覚が身体を駆け巡る。
もともと動物や植物を愛でる事は好きだったが、それの比ではない。
今この状況下で自分にだけ向けられている好意の嵐に心の中が大荒れになった。
「A、何でも好きな物を買ってあげます」
『わ〜!ふとっぱら?ですね!』
「欲しい物、ありますか?」
経費で落ちないものでもこの際関係ない。
Aが喜んでくれるなら、一緒にいれる間は楽しめるだけ２人で楽しもう。
えーと、えーと、と考え込むAを見守っていると自分の前に置かれたトレイを見てハッと顔を上げた。
『じゃあ一緒に朝ご飯食べて欲しいです!』
超特大級の爆弾にそのまま机に突っ伏し
暫くの間尊さに動けなくなったレオスだった。
(朝ごはん明日から一生一緒に食べましょう)
(い、一生ですか!?)
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豆腐の凉宮 - 泣けるううううう所長ゆるさんんん (6月11日 23時) (
レス) @page50 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 匿。さん» コメント、嬉しいお言葉ありがとうございます🙇✨!!次作も楽しんでいただけるよう頑張ります💪 (2022年6月4日 15時) (レス) id: 0a5bfdbc79 (このIDを非表示/違反報告)
匿。(プロフ) - 完結おめでとうございます！話の内容はもちろん、文章の書き方や描写の表現がとても素敵で大好きです！話の最後の方は思わず目が潤んでしまいました､､､。次作も楽しみにしています✨ (2022年6月3日 23時) (レス) @page50 id: 8c41784542 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます✨ゆっくり更新ですがこれからもよろしくお願いします! (2022年3月23日 12時) (レス) id: 0a5bfdbc79 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 文体が大好きです！これからも応援してます𖤐´- (2022年3月22日 22時) (レス) @page18 id: 1472b690a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユナ | 作成日時：2022年3月11日 9時
