【utit】たんぺんしゅう (ページ6)

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「今日の服もメイクも髪型も全部僕の好みで本当に可愛くて仕方がなくて

……独り占めしたいって思っちゃったんだ」

白めの髪の隙間から見える彼の耳は仄かに赤く染まっていた

『急にどうしちゃったの？いつもならそんなこと言わないのに』

「だって久しぶりにデートできるから……嬉しくて」

……可愛い

今度は私が彼に抱きついた。

彼の少し甘めな香水の香りが私を包んでくれる。

やっぱり落ち着く……

「ねぇ」

私は彼の顔を見る

私は首を軽く横に曲げる

「今日はこのままAのこと独り占めしてもいいかな？」

独り占め……？

「Aとの久しぶりのデートも捨てがたいけど

今日はこのまま二人でぎゅってしていたいなって

たまにはおうちデートしない？

このまま家で二人でゆっくり過ごそうよ」

それも悪くないかもしれない

こういうゆったりとした時間の流れの中を二人で過ごす。

こんな日も悪くないかもしれない

『わかった。今日は二人でゆっくりしよっか』

ありがとうと言って唇を重ねる彼。

身長もあって少し遠いのに必ず少し屈んで彼から合わせてくれる

優しいね本当に

「バターコーヒーでも淹れるね」

部屋には私のワクワクとした感情がこもった返事が響いた。