白衣の彼は、保健室の守り神。

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ラウールside

勉強は自分で言うのもなんだけど出来る方だと思う。

「ラウ！昨日の宿題の答え教えてくんね？今日、先生に当てられるの忘れてた！」

ラ「あ、いいよ。あってるか自信ないけど、、」

「さんきゅー！」

頼りにしてくれるのは嬉しかった。

だけど、、

「あー、ここはこっちのやり方の方がやりやすいぞ。」

「ここが惜しいなぁ、、」

そうやって授業で俺の解答を訂正される。

俺の中では嬉しいんだ、間違いを知ることが出来て。

だけど、俺の解答を写した子はみんなの前で恥をかく。

あいつ、あそこ間違えたんだ。って。

なんか、それが自分の中でモヤッとして。

できるだけそれを減らそうと頑張ってみたり、

実力考査でみんなの期待に応えられるように徹夜で勉強したり。

眠く寝ようとしても、

「実力考査ラウが1位じゃないみたいだぞ。」

「えー、期待したのになんか裏切られた気分。」

そんな夢を見てしまってすぐに起きてしまう。

もう身体的にも精神的にも辛くて、

だけど誰かには相談するのも出来なくて。

どうしようか悩んでいたとき、

入学式の時に貰った保健室だよりを思い出した。

今まで保健室にお世話になったのなんて、

怪我した時くらいで行くのにものすごく緊張した。

阿部ちゃん先生と仲良くしてるけど、

ほんとうにこんなので保健室に行っていいのかわかんなくて。

ドアをノックしたら阿部ちゃん先生の声がしたけど、

中々開ける勇気が出なくて立ち尽くしてた。

そんな俺を心配したのか、

ドアからひょこっと顔を出した阿部ちゃん先生。

阿部ちゃん先生の顔を見ただけで、

今まで我慢してたのが崩れた気がして、、、

気づけばボロボロと泣いてしまっていた。

阿部ちゃん先生にソファに誘導されて、

あの優しくて柔らかい声で聞かれたら、

ずっと溜めてたものをポツリポツリと話してしまった。

阿部ちゃん先生に聞いてもらえば少しスッキリした。

だけど、やっぱりどうしていいのか分からなくて。

阿「まずはゆっくりおやすみしようか？」

でも熱もないからと渋っていたら、

阿部ちゃん先生が優しく説得してくれて。

小学生の時にインフルで休んだ時以来、

入っていなかった保健室のベッド。

阿部ちゃん先生の優しい香りがして、

阿「阿部ちゃん先生ここでお話聞くけど、眠くなったら寝ていいからね＾＾」

阿部ちゃん先生とおしゃべりしてた。

しばらくすれば身体の力がふっと抜けて、

ゆっくりと俺の瞼が降りていった。

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