白衣の彼は、保健室の守り神。

#恋の病の病原体は？ ページ15

*

阿部side

目「阿部ちゃん先生〜、助けて〜。」

阿「なになに、また恋の相談ですか？笑」

最近めめがよく保健室に来る。

なんか胸がザワザワして落ち着かないみたい。

それは、可愛い可愛い恋の病だね。

高校生らしくていいじゃない〜。

目「もうなんにも集中出来なくて、、」

阿「いいじゃん、青春で〜。」

ちなみにこれで相談会は5日目、1週間もやってる。

それにしても、サッカーサッカーだっためめが

ここまでソワソワする程の恋をしているなんて、、

阿部ちゃん先生気になっちゃうぞ。

阿「その子ってどんな子なの？」

目「うーん、まずはあざとくて可愛いでしょ〜？」

あざとくて可愛い、、女の子らしいじゃないの。

目「おめめパッチリで髪の毛もサラツヤで。」

阿「あらあら、素敵な子じゃない。」

うんうん、となんだか甘い恋に俺自身もワクワク。

俺も恋したかったな〜、なんて今じゃ難しいことを考える。

目「でもね、頭はめちゃくちゃいいのにおっちょこちょいなの。」

たまに寝坊して寝癖がついたままだし、

ぼけーってしてて変なところに行くし、、

目「たまに勉強も教えてくれる、ちょっと毒舌が出るけど。笑」

なるほどね〜。なんてめめからの情報をいらない紙に書き出す。

阿「そういえば、めめの好きな子って何高校の子なの？」

目「雪玉高等学校の、」

へ？

目「養護教諭の、」

へへ？

目「阿部ちゃん先生。」

阿「えぇ！！！てっきり、めめの事だから第三女学院とかかと思ってたのに、、じゃなくてなんで俺なの！？」

目「ほら、そうやってぷりぷり怒るところも可愛い。」

阿「バカにしてるのっ！？」

目「してないよ、俺のタイプそのままなんだよ、阿部ちゃん先生。」

コーヒーをたまに白衣に零しちゃうし、

寝坊した日はメガネなのも可愛いし、、

保健室の前に来る野良猫と遊んでるとことか、、、

めちゃくちゃ俺の事見てんじゃん、、、

めめの恋の病の病原体は俺、、

そして、俺のせいでめめは何も集中できないくらい重症、、

LGBTの理解は前よりはあるにしても、、

じゃなくて、俺とめめは教師と生徒、、

一体、俺はどうすれば、、

目「あ、そんなに困らないで？俺だけのものになってとかじゃなくて、ただこれからも仲良くしてくれたらな、、ってだけだから！さようなら！」

風のように去っていっためめ。

阿「えっ！？俺そんななの！？」

静かになった保健室で1人思う、

俺っておっちょこであざとくて毒舌で可愛いの？

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