#頑張れなくていい、嫌になったっていい。 ページ31
*
ab
なんか最近、しんどい。
別に体調が悪いからとか、
疲れが取れないとかじゃなくて。
とにかく、なんかしんどい。
でも、熱がある訳でもないから病院に行くのも違う気がして。
誰にも言えてないし、誰にもバレたくない。
自分一人だけが悩み苦しめばいいから。
ab「もー、帰りたい、、」
そんなことを1人でブツブツ言いながら大学へと向かう。
別に大学が嫌な訳でもないのに少しでも大学から離れたくて、
何本も電車を見送ってギリギリのギリまで見送って。
ちょっと遠回りをして大学に行き、
チャイムとともに講義室に滑り込んだ。
同じクラスに友達なんて居ないから、
誰もこっちを見向きもしないけどね。
「えー、ここの、、」
キィンッと脳内に響いた音。
途端に、教授の声が何度も反響する。
ズラっと並ぶ数式もぐにゃりと曲がって、
数字が踊るように動き出す。
何度も目をこすってみても、耳を塞いでみても、
元には戻らなくて余計酷くなる。
自分の見ている世界が怖くて、
首が締められたみたいに苦しくて。
教授が黒板を書いてるタイミングを見計らって、
荷物を握って講義室を抜け出した。
落ち着け、大丈夫、大丈夫だから。
なんて効き目のなさそうな自己暗示をしてみるけど、
本当に効き目なんてなくて余計苦しくなるだけ。
堪えていた涙がボロボロと溢れ出し、
人目につかないようにトイレに逃げ込む。
ハンカチで目をごしごしと擦って、
こんな自分が嫌で仕方なくて太ももを殴る。
痛いはずなのにそんなのも気にならなくて、
とにかく自分を元の世界に戻したかった。
だけど、そんな努力も無駄なだけで。
終わりの見えない、俺の閉じ込められた世界は、
どんどん俺を俺じゃなくしていこうとする。
そんな時にふと脳内に浮かんだトーク画面。
くだらない話で盛り上がったり、
たまに電話を1時間もしていたり、、
でも、それは途中で途切れた。
喧嘩したわけでも、ブロックされた訳でもない。
ただ、俺がひとつのメッセージに返信していないだけ。
既読すらもつけていないだけ。
『阿部ちゃん大丈夫？1人で無理してない？』
画面越しなのに彼には全部お見通しで、
そんな優しくてあたたかい彼に縋りたくなって。
既読だけつけたのか、返信したのかも分からないけれど。
家の誰にも連絡をせず、荷物だけを持って。
うるさい街の中を無我夢中で走り抜けた。
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雪花(プロフ) - 合ってるかな？って思っても開かなくて。 (10月1日 16時) (
レス) id: 1656283d02 (このIDを非表示/違反報告)
えのきたけ(プロフ) - 雪花さん» 開けますが、何か問題が発生しておりますでしょうか？ (10月1日 14時) (レス) id: 1afea4884b (このIDを非表示/違反報告)
雪花(プロフ) - 白衣の彼は、保健室の守り神。あれパスワード開けるんですか？ (10月1日 13時) (レス) id: 1656283d02 (このIDを非表示/違反報告)
なぎしゅう(プロフ) - はじめまして。作品読ませていただいてて、ベッターへの登録がうまくいかずだったので、こちらも残して、更新もしていただける意向とのことで、とても有難いです。主様の現状お忙しいのは理解致しました。ずっと待てますので今後ともよろしくお願い致します。 (9月22日 12時) (レス) @page35 id: 523c246767 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - えのきたけさん» 承知致しました。ベッターの基準が開放されるまで待たなければならないということですね！ 色々と聞いてしまいすみませんでした！回答ありがとうございます！ (9月14日 14時) (レス) id: 7cc8c83ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えのきたけ
| 作成日時：2022年6月26日 19時
