【花より男子】花沢類の幼馴染(男主) (完) (ページ30)

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顔面蒼白ページ30

司「おい、着いてくんじゃねーぞ」

「別に触ってないんだから、いーじゃんか」

司「…ちっ。Aは気づいてたのか？」

相変わらず、嫌な瞳してやがる。
牧野効果は凄いな。

「気づいたって何が？
牧野が類のこと好きだってこと？
それとも類と牧野が非常階段で会ってるってこと？
答えはYESだな。

非常階段、俺は常に類のそばにいること知ってるだろ？俺もいたし、3人でいたんだよ

あの女のこと鵜呑みにしすぎ」

どんっ‼

あーあ、こりゃ凹んだな。
俺の後ろの壁にヒビが入ったのだろうパラパラカスが落ちている。

司「おい、黙れよ」

「司。牧野のことすげー好きなんだな」

司「なんなんだよっ⁉
お前もっ「頑張れよ」…なっ」

ポンポンっと頭を撫でる。

瞳が揺らぐ。

「俺さ、類にぞっこんだけど、こればっかりは司。お前を応援してるぜ。

司さ。カッコいいんだから。
もっと自信持てよ。

類にないとこ、司は沢山持ってるんだからさ。

お前なら牧野のこときっと…落とせるよ。

お前が恋を知ったんだ。

今、牧野が類のこと好きでも、これから沢山牧野に好きになってもらう努力を、すればいいじゃんか」

むしろ、、、牧野を落としてよ。
俺じゃ無理だから

司「…努力。

なぁ、俺にも…できると思うか？」

「当たり前。天下の道明寺様が弱気になってどうすんの」

こつんと胸をグーパンする。

今の司。
触れたら倒れてしまいそうなぐらい儚げで子供みたいだよ。

でも、恋してる司。
すげぇーーっ、かっこいい。

「……ありがとな。

A。俺言ってくるわ」

拳と拳をつき合わせる。
コツン

いつも通りの、いや、恋してる瞳に戻った道明寺はそのまま意を決したように去っていった。

…はあぁぁあああっ
どさっと崩れ落ちる。
こりゃ、腰抜けたな。
あんな殺気じみた司を目の前にしたら死ぬっての。

でも、あんな真っ直ぐな司が羨ましいな。
俺もあんなふうになれたら

ドタドタドドドドドっ

ん？
なんか凄え足音がする。
…こっちに向かってね？
おいおい、今度はなんだ？

凄い足音と共にやってきたのは、
「ハァ…ハァ…ハァ…っ、Aッ‼」

「る…い？」

顔面蒼白で息を切らした類だった。