【花より男子】花沢類の幼馴染 12(男主)

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「牧野、司来るって？」


「知らない。何度電話しても出ないから」


ありゃ？なんか喧嘩したか？


美「なんだよ、おまえもかよ。相当忙しいんだなあいつ。静の結婚式だってのに」


総「しかし静かもほんと予想のつかない女だよな。急すぎ」


美「にしても3月とはいえ、パリはさみーな」


そう。俺たちは今、静の結婚式のためパリに来ている。


「静の相手、同じ弁護士だって？フランス人だろ？」


類「らしいね」


牧「Aさん！今度はここ‼」


「なにをそんなはしゃいで…」


牧「ここ‼早く撮って！」


銅像を指差してポーズを決めてる牧野にシャッターを切る。


「……はいはい。はいチーズ」


牧「ちゃんととってよ！！」


もう一回！！と銅像から離れようとしない牧野に。


総「か…勘弁してくれよ。恥ずかしい」


顔面を手で覆い、赤い顔を隠す総二郎。


類「なんで銅像と写真撮ってんの？」


俺の横にぴたっとくっつく類は、怪訝そうな顔で俺の服を引っ張る。


あ、おい、ずれ、パチャ…あー…。


美「意味わかんねー」


牧野と銅像を撮った後、カメラを牧野に返すとすぐさま周りの風景やら、銅像のまわりをぐるぐる回りながら撮影を始めた。


牧「ああっ！フィルム切れちゃった」


「おまえ写真撮りすぎ」


牧「だって初ヨーロッパだもん。なんでほぼ日帰りなの？」

せっかく静さんが招待してくれたのに…と、不満そうに口を尖らせる牧野に、よくぞ聞いてくれた！というようなにんまり顔で肩を組む2人。


美「2日後に俺達 デートがあるからでーす」


総「大学入ってからさらに多忙になりました」


牧「けっ。反吐が出るほど変わってねえ」


そうなんだよ…。残念なくらい変わらねぇ。


類「そろそろ始まる」


牧「あっ、あたしフィルムとってすぐ行く！」


「1人で大丈夫かよ」


牧「大丈夫‼ あのとんがってるとこでしょ！
ホテルからすぐだし！」


そう言うと、宿泊先のホテルまで走って行った牧野。


「……牧野、最近パリで通り魔事件起きて犯人捕まってないの、知ってるよな？」


類「近いし大丈夫でしょ。すぐ戻ってくるよ」


「そうだな」


心配しすぎかと、総二郎とあきらの後を追った。

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