落ちた先が何処であろうとも

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五条「そろそろかな」


そう悟が言うと少年の顔から
スッと刺青が消え



「おっ、大丈夫だった？」



と心配してくる


凄いなこの子
マジに宿儺を抑え込んでるよ



『ケロッとしてるけど本当に大丈夫なの？』


「え？あー・・・
でもちょっとうるせーんだよな」



ガシガシと頭をかく少年に
驚きが隠せない

というかそもそもの話
呪物と分かって体内に取り入れるなんて

”イカれてる”



五条「それで済んでるのが奇跡だよ」



そう言って少年の頭に指をあてると
ガクンと項垂れるようにして少年は気を失う



伏黒「なにしたんですか」

五条「気絶させたの

これで目覚めた時宿儺に体を奪われていなかったら
彼には”器”の可能性がある」




『器・・・ね
別に私は”良いと思う”けど
上がどう判断するか・・・ね、』



チラッと伏黒を見る



伏黒「・・・・仮に器だとしても
呪術規定にのっとれば虎杖は処刑対象です」



いつぞやの私と同じ立場にあるわけだ

この少年は




でも、きっと恵は






伏黒「 死なせたくありません 」




『ふふっ』


そう言うと思った



五条「・・・・私情？」

伏黒「私情です なんとかしてください」




面白いほどの我儘だ



五条「かわいい生徒の頼みだ
任せなさい！」



『ヤガセンには私が伝えておくよ
必ず説得するから安心して』


荷物を持ちそそくさと
帰る準備をする



五条「え、残っていかないの？」


『宮城に別に用ねぇもん
それに今日イタリアから帰ってきたんだぞ

休ませろってんだ』



悟の前に腕を出し


『早く』



と言うと




五条「全く、人使いが荒いんだから」


『お前が連れてきたんだろうが』



優しく私の手を取り
肩を引き寄せられる



『じゃ、高専でね

　恵 』




なんて言って手を振ると

恵はぎこちなく手を振り返した

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