慧眼と金塊 4 (ページ10)

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Aと一緒に行動するようになってから
不思議に思ったことがあった

最初はいつも包帯で巻いている左手に
興味が湧いて無理矢理取った時だ

「なんだこれ」

『ちょ、勝手に取るなよ！！』

慌ててそれを隠すもんだから
良く覚えてる

『・・家の家紋だよ
なんか代々彫ってるらしくて』

六芒星の刺青

ただの刺青のようには感じられなかった

「ほんとかよ」

『なんで嘘つかなきゃいけねぇんだよ』

ほんの少しの呪力をまとった
Aの左手は、

そういう事だったのか

あれ

でもまてよ？

「海には刺青は、」

「はい
A様の弟、海様には印は刻まれておりません
あやね」

「はい！」

あやねがボロボロの紙を広げる

「蘆屋家の家系図でございます
印が刻まれ始めたのはこの代から・・・

兄弟や姉妹、双子はどちらかに印が刻まれます
なので海様ではなくA様に印が刻まれました

A様のお父上様蘆屋裕生様にも印が刻まれておりました

印が刻まれたものは長くは生きられません
印が現れるのは個人差があります

印が現れて10年

10年しか生きられません」

そう言われドクン、と心臓が跳ねる

Aに印が刻まれたのは

‘’いつ‘’だ？

「私に印が刻まれてるのは
曾祖父が・・・・・その、実験の首謀者だったからよ」

とあかね

「・・・これも何かのご縁
最強と謳われる五条様にお願いがございます」

「あ、言わなくていいよ」

深々と頭を下げてくるおばぁちゃん
にそういうと、立ち上がる

「東京都八王子市、ね
まかせてよ」

「・・行ってくれるのですね」

「ここまで聞いて行かないって言うのもね
まぁ待っててよ、おばぁちゃん」

俺ってほら、最強じゃん？

「ほ、ほんと！？
私・・・私生きていられるの！？」

先代がやったことは確かに悪だ

だけどその罪をあかねやAが
背負う理由にはならない

「お願い、私も連れて行って！」

うん

ダメに決まってんだろ