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139* ページ6
「さ、入って」
案内されたのは
古民家のような家だった
「おばぁちゃぁ〜ん!
お客さんだよ〜!!!」
カチッカチッと古時計の音
「A、」
壁に立てかけられている写真には
ニッコリ笑うAの姿
前とは違って長い髪に
女の子らしい服装
「あぁ、それ蘆屋家の集まりの時の写真よ
この子がAちゃん
隣にいるのが私よ
屋敷に住んでた時は
よく私と遊んでくれてたの」
あかねの顔は今にも泣きそうだ
「・・・ねぇ、本当にAちゃんは
死んじゃったの?」
「・・・・」
その問いに俺は答えることができない
ハッキリとしない答えに
彼女は満足しないだろうし
変に希望を持たせたら酷だ
「ごめんなさい!
あんたが一番分かってるはずなのに・・・・
こっちよ
おばぁちゃんが待ってる」
キラッと光るあかねの目
「・・・はぁ」
Aを必要としている人は
多くいる
俺だってそうだ
でもAが生きてると信じて
振れようとするたびに心が痛むのは
何故なのだろうか
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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2021年4月1日 22時