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「あの地下壕は昔はキノコの栽培とかもしてたんだよ
俺よりも昔の人は子供の時、学校の近道で
使ったりもしてたみたいだ
じゃぁ気を付けてね」
「ありがとうございます！」
そういってタクシーは戻っていく
浅川地下壕の周りは
スーパーもなければコンビニもない
大きな山が見えるが
有名な金比羅山だろう
「ねぇ・・・入口にテープ張ってあるけど」
「地下壕だからね
一般人が立ち入らないようにしてるんだろ」
気にせず中に入っていくが
あかねは入口でビタ止まりしている
「なにしてんの？」
「い、いや・・・
なんか嫌な感じがして」
「はぁ」
あかねに近づき
服の裾を掴ませる
「僕と一緒にいれば大丈夫だから」
「・・・うん」
まぁ、所詮10代の子供だ
怖いのは仕方がない
それにあかねが言ったように
地下壕からは‘’嫌な感じ‘’の原因であろう
呪霊の気配がする
中は薄暗く狭いしジメジメしている
ピチョンッと水の滴る音が響く
「あれ」
奥に進んで行くと
赤い鉄格子が道を塞いでいる
「こ、これじゃぁ先に進めないじゃない！
どうしよう・・」
「壊すしかないでしょ
この先から気配はするし」
「え、えぇ！？
壊していいの？！」
仕方ないことだ
後処理は全部ヤガセンに任せよう
ｶﾗﾝｯ!!! と大きな音を立てて
鉄格子が倒れていく
奥に入っていくと
呪霊の気配がより一層濃くなっていく
「離れないでね」
「う、うん！」
暗い洞窟の中へ足を入れた
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作者名：ミンミンゼミ | 作成日時：2021年4月1日 22時
