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ステーキと白石のヘソクリ ページ2

「おい白石
お前また遊郭にでも行こうとしてるのか?」


昼の(多分)12時

白石がこっそりと居なくなろうとしてるのを
後ろから声をかける


「げっ、Aちゃん!」

「げ、とはなんだ
げ、とは!」


白石の首根っこを掴む


「遊郭でお金を使うぐらいなら
私と出かけよう」

「え、行きたいところでもあるの?」

「……ブラブラしよう」

「えぇぇ、無いんじゃん!」


なんて言うが白石は
ニッコニコの笑顔で私の腕を引く


「ほら、よく街に出てるだろ
白石の行きつけの蕎麦屋とかないのか?」

「うぅ〜ん、蕎麦屋に入って
蕎麦、食べたこと無いからなぁ」


お前、何しに蕎麦屋言ってんだよ


「はぁ……じゃぁアシリパに頼んで
今日は私が夕飯を作ってやる
野菜とかを買いに行こう」

「おぉ〜、何作るの?」

「そうだな……
多分アシリパと杉元が狩りに行ってるからな
もうオハウも飽きてきたとこだし……


あ」


この時代、胡椒とか塩とかって高かったっけ?


「確か白石
この前馬券当たったって言ってたよな?」

「え、、うん…まった、俺は嫌だよ!
この金は俺のだ!」

「アシリパの金を借りて当たったのに?」

「う゛っ……何故それを…」

図星なのか白石は
メソメソとお金を出してきた


「おぉ〜」

これだけあれば買うことが出来るだろう

「よし!行くぞ白石!」

「く〜ん」


あれやこれやと食材を買い小屋へ戻ると
杉元とアシリパが解体した鹿肉をチタタプに
しようとしているところだった



「そのチタタプ、ちょっとまった!!!」

「あ、A!
それが無いとチタタプ出来ないんだぞ!」


アシリパからナイフを取り上げる


「今日は私が鹿肉を使った美味いもん
作ってやるから今日はオハウじゃありませんっ!!」


「な、なにぃいぃ〜?
オハウよりも美味しいものが作れるのかぁ〜?
Aにぃ〜?」

なんて言いつつアシリパの目が輝いている
食べるの、本当に好きなんだろうなぁ


「白石は酒でも飲んでろ
杉本!手伝ってくれ」

「良いけど、何するの?A」



杉本にナイフを持たせ
私は買ってきた食材を並べ始めた

ステーキと白石のヘソクリ2→←取り残された同朋



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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2021年2月17日 21時

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