78： ページ32
〜その頃〜
「逃げるなら今しか無い！
急げ！！」
尾形の一声で
杉元達は燃える江渡貝亭から脱出する
第七師団は贋物刺青人皮の
証拠隠滅のために江渡貝亭を燃やしたのである
「永倉たちを探して合流する
お前たちは先に月形へ向かえ」
と土方
「まって！
まだAがこの街にいるはずだ！」
そうアシリパは叫ぶが
尾形がそれを制する
「お前ら昨夜揉めてただろ
早く逃げねぇと追っ手が来る
逃げた奴のことなんて構ってられるか」
「・・・アシリパさん、
のっぺらぼうに会うためだ
一旦ここは引こう」
「でもっ！」
「アシリパちゃん！！」
普段は温厚な白石が声を上げる
「一旦ここを引かなきゃみんな捕まっちまう
俺だってAちゃんのこと心配だよ
でも、今はさ」
「・・っ」
アシリパは苦虫を噛んだかのような顔をするも
土方たちと二手に分かれる
「・・A」
アシリパの顔は
今にも泣きそうで、杉元はそれを見て
ｸﾞｯと拳を強く握る
「・・・見ろ杉元
トゥレㇷ゚タチㇼがいる
ヤマシギだ」
何処にいるのかも
何時戻るのかも分からないAのことを
考えるだけ気分も空気も悪くなっていく
そんな空気を変えるために
アシリパが声を上げる
「私たちはヤマシギの習性を利用した
罠を知っている
枝でヤマシギが通りたくなる通路を作って
くくり罠を沢山仕掛ける
罠ならみんなの分も獲れる
今日は山菜のオハウを作るぞ！」
そう言って鍋や薪を用意していく
「Aにも食べてほしかったな」
ボソッと呟いたアシリパの声を
拾うように
「君はあの五眼の子を知っているのか」
「「「「！？」」」」
不気味な声がアシリパの体にまとわりついた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミンミンゼミ(プロフ) - シベリアさん» あ、本当にですね？！申し訳ないですっ………見落としてました……指摘ありがとうございますm(_ _)m今日、訂正させていただきますっ！ (2021年2月6日 0時) (
レス) id: 42f5c91fcb (このIDを非表示/違反報告)
シベリア - 杉本の「もと」の漢字は正しくは「元」のはずですよ〜。 (2021年2月6日 0時) (レス) id: 6190847555 (このIDを非表示/違反報告)
ミンミンゼミ(プロフ) - シマさん» あ、ありがとうございますぅぅぅぅぅ！まだ学校の課題だったり土日はバイトだったりで更新頻度が遅いかもしれませんが頑張ります！これからも「慧眼と金塊」をよろしくお願いします！ (2021年1月31日 18時) (レス) id: 0fbf39fe02 (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです...更新楽しみにしてます！！ (2021年1月31日 4時) (レス) id: 45cbfee02a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミンミンゼミ | 作成日時：2021年1月19日 18時
