慧眼と金塊

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カベを壊し
ゴザを投げ入れ煙を立たせる




これで尾形は狙撃はできなくなったはずだ




「おばあちゃん、カベ壊してごめん

必ず戻ってくるから」



と谷垣が言うと
おばあちゃんは私と谷垣の顔を優しく撫で



「カムイウタラ
タニガキニシパ、アシヤニシパ

エプンキネ

ワ ウンコレ ヤン」





おまじない、だろうか

なんだかとっても心が温かくなるのは
気のせいだろうか




と言うか私の事ニシパって言った？

おばあちゃん！？
私、女の子ですよ〜？？？？？




「谷垣ニシパ

リュウが安心するから
寝るとこに隠しとけって、アシリパが・・」





オソマの手には
布で包まれた大きなモノを谷垣に渡す




「これは・・二瓶鉄造の単発銃！」



直ぐに銃の中身を確認する



「30年式実包は細くて
二瓶の村田銃に装填できない

暖は最後に装填されたままの一発のみ


この勝負・・・
最初の一発で決められなかったことを
後悔させてやる」




なんてかっこつけてるところ悪いが
早くここから逃げないと



フチたちが危険だ




「行くぞ、A」



游雲を手に持ち、
尾形達の死角となる裏口から出た

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