慧眼と金塊

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「＿＿＿＿＿＿なるほど」



白石と杉本から聞いた話は
なんとなくだがじいちゃんが言っていたことと
少し似ている



＿＿＿北海道の変な話だ＿＿＿＿


アイヌの人たちが密かに貯めていた金塊を
一人の男がブン盗った

白石の話では
その金塊を持っていたアイヌの皆殺しにした


盗られた金塊は約20貫
現代で言えば8億円相当の金


だけどその男は警察に追われ
金塊を北海道のどこかへ隠した


そして隠し場所を誰かに教えることもなく
掴まり死刑囚として網走刑務所、網走監獄に入れられた

そして同じ同房になった死刑囚たちの体に
埋蔵金のありかをしるした暗号を
刺青として入れた


囚人の刺青は全員でひとつの
暗号になっている



「で、その刺青が白石の身体に彫られてると・・・

その金塊を探して
杉本達は旅をしてんのか

でもアシリパは、なんで？
アイヌだから関わってる、って訳でもないだろ」



そういうとアシリパの顔は
暗くなっていく


「・・その殺されたアイヌたちの中には
私のアチャ、、父親もいたんだ」


「・・・」




父親、か

アシリパは見たところ10代前半ぐらいであろう
話を聞く限りもっと幼い時に父親は殺されたことになる


辛かっただろうに


(・・でも私が言っていい言葉じゃないな)


私にはそんなことを言う‘’資格‘’なんてない




「明日もどこか行くんだろ？
もう寝よう」


杉本がそう言い
火を消し、私たちはそのまま寄り添うように寝た

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