パク ジェイくん ページ5
先生「イム Aー、また遅れてるぞー」
「すっ、すみません!」
先生「ちゃんと練習しいて来るように!解散!」
無事、今日の練習は終わって、私はその場に座り込む。
周りのみんなは学級対抗に選ばれるだけあって走るのが早いし、
バトンパスにも手慣れている。
なのに……。
私ときたら、走るのは遅いし、バトンは落とすし……。
「はぁ……」
JY「大丈夫か?」
「あ、ごめんね、大丈夫だよ」
JY「嘘つけ。……これ、飲めば?」
そう言いながら差し出してくれたのは、校内の自販機に売っている天然水だった。
「えっ、いいの?」
JY「ん」
「ありがとう。お金は明日返すね?」
せっかくの行為を無駄にしては申し訳ないと思って、遠慮なく水をいただく。
JY「いい」
「えっ、だめだよ!」
JY「いいから……その代わり、今度なんか奢って」
少し顔を赤くしてそう言うパクくん。
「……顔、赤いけど大丈夫?」
いいよ、と言う前に心配の方が勝ってしまって、思わずそんな言葉が出てしまう。
JY「大丈夫!……それで、いいの?」
「うん!何がいいか考えといてね!」
JY「ん、サンキュ」
OKと言うだけで嬉しそうに微笑むパクくん。
そんなに奢って欲しかったのかな……?
JY「あ、あと……」
「ん?」
JY「一緒に帰らね……?」
え?
JY「いやっ、もう遅いし!帰る方向一緒だし!」
「ふふっ、ありがとう。でも、大丈夫だよ」
JY「でも……」
「パク ジェイ、自転車通学でしょ?私、今日は電車なの」
そう言うと気まずそうに目を逸らした。
「誘ってくれてありがとう!また明日!」
JY「あっ……」
まだ何か言いたげなパクくんが少し気になりながらも、荷物を持って校門を目指した。
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作者名:うぉんにゃん=^_^= | 作成日時:2023年10月1日 15時