余命宣告 ~終わりを告げられた人間~ ページ30
私は勘久郎に水度坂病院に来るように言われて土御門島のメインストリートを歩いている。
ちなみにこの前のデートは結局私が倒れてしまい中止·····と言うかその日１日私が起きなかった。
目が覚めたのが次の日の夕方。
せっかく勘久郎にお礼、と思ってお菓子作ったのにこれ以上とっとくと腐ると言われて悲しく虚しく一人で自分で作ったお菓子を食べた。
(あ、そう言えば今日何で呼び出されたんだろ？定期検診はまだ先だったと思うんだけど···)
やっぱりこの前１日起きなかったのが関係してるのか？
そんな事を頭の中でぐるぐる考ていたらもう病院に着いていた。
時間もちょうどいい。すぐに看護師さんに呼ばれるだろう。
「あら、夢生様こんにちは。あちらで少々お待ちください。」
「わかりました。」
どれくらい経っただろう。腕時計を見ると病院に着いて３０分は経っていた。
私的にはまだ１０分経ってない感覚だったのに。
脳の老朽化は激しいねえ。激しくなったねえ。
「夢生様。お待たせしました。お入りください。」
看護師さんに呼ばれペコリとお辞儀をして診察室に入る。
「予定が大幅にズレて遅れてごめんス。そこに座ってどうぞ。」
私は椅子に腰掛け聞く。
「今日はどんな用事で呼んだの？"病院"に呼んだんだからいいお知らせじゃないことしか分からない けど。」
いいお知らせなら病院じゃなくてもいいはず。
病院に呼び出されて聞くようないいお知らせは病気が治ったくらいの事だが最近倒れたんだからあり得ない。
「·····相変わらず感が鋭いスねえ。···そのとうりスよ。」
否定してほしかった。マジか。
「夢生。実はこれ、大分前に分かってた事なんスよ。驚かないで聞くス。」
「？」
なんだろ。病気でいいお知らせじゃないのはもう一つしか思い浮かべられないのだけど。
「夢生の寿命は短くてあと半年の命ス。」
一言だけハッキリ言われた。
勘久郎も言うまでに少し時間があった。言うのを躊躇したのだろう。
寿命宣告。
覚悟はとうの昔に出来てたんだけどなあ。
余命宣告 〜終わってしまうなら〜→←夢生が倒れて ~勘久郎サイド~
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黒狐＊布都（クロエ）(プロフ) - 名前固定が残念。できれば自由にして欲しかったかな。変えるのは変換設定でできたはず…ストーリー自体は凄く良いです。 (2018年1月3日 9時) (
レス) id: b7a0e82e75 (このIDを非表示/違反報告)
白百合未来 - ごめんなさい！ありがとうございます! (2017年8月26日 13時) (レス) id: 018fb8a199 (このIDを非表示/違反報告)
かるら - 焦燥というのは「あせってイライラする」という意味なので青陽院〜５〜勘久郎での使い方は不適当だと思われます (2017年8月26日 12時) (レス) id: f07921c7eb (このIDを非表示/違反報告)
みどり - 勘久郎様、いいですね。続きが楽しみです (2017年8月26日 11時) (レス) id: c609ee6350 (このIDを非表示/違反報告)
白百合未来 - ありがとうございます!（喜） (2017年8月21日 18時) (レス) id: 018fb8a199 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白百合未来 | 作成日時：2017年7月24日 7時
