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#1 ページ2

「初めまして、先程斉木楠雄君と知り合ったAと言います、よろしくお願いいたします」

奴はにこにことしながら母さん達に有名スイーツ店の紙袋を渡した。

…変わり身が早いな。

「礼儀正しいお友達が出来たのね〜」

感動するな。友達じゃない。

【とにかく…早く用事とやらを済ませて帰ってくれ】

「つれないねぇ、斉木楠雄君…まぁ、用事は手早く済むものだから安心してくれよ」

…裏がある眼だ。怪しい。
だが、心が読めない…確信が持てない。


僕とそいつはリビングに移動し、座った。

「…お話があるんです。私は、PK学園に明日から転校するのですが…」

…は?
なんだ、この用事が終わったら生涯サヨナラでは無かったのか。なんだと…

「…斉木楠雄君は分かっていると思うのですが、私も同じ超能力者なんです」

【…やっぱりか】

じゃないと屋根からふわりと降りてくるとか出来ないだろうな。心が読めないのもそのせいなんだろう。面倒な奴だ。

「…しかも、私は産まれた瞬間にひとつの村を焼き付くしました」

【…は?】

いやいやいやいや。さすがの僕でも産まれたてで村を焼きはしてないぞ。

「無意識のうちなんです。人はみんな死にましたが、生き返らせて、マインドコントロールで復興中ということにしました。
ですが私が罪人という意識は変えずにおきました。…とにかく、私の能力は危険なので、斉木楠雄君に補助をお願いしたいんです」

いや…長いな。しかもこの流れは…まさか…。

「いいのよ!!辛かったでしょう…くーちゃん、助けてあげてね!」

…やっぱりこう来たか…情をもらいに来たな…。

【…仕方ない、…僕らが焼かれたら困る】

本当にそうだからな。コーヒーゼリーもあるしな。


「はは…さすがに焼かないけど…私、家ないんだよね」

【…おい、お前まさか…】

「うちに住んでもいいのよ?」

【ほらな…】

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作者名:演鬼 | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2020年11月26日 19時

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