*まりもっこり様リクエスト(all1) ページ22
まるで鉛が入れられたかのように重たい足を無理矢理動かす。動かす度に鈍痛が体を駆け巡り額に汗が滲む。その汗が傷口に滲み、更に痛みが増す。どろりとした感覚が頭から伝ってくる。どうやら頭から血が流れているようだ。しかしそれに気付いたとしても拭う為に体力を使えない。それほどまでにAの体力は限界を迎えているのだ。そんなAに追い討ちをかけるかのようにスノーフルの寒さは傷付いた体にずるずると巻き付き、遅い動きを更に遅くしてくる。このままだと辿り着く事すら出来ないのではないか?そんな不安と焦りがAを軽くパニックに陥らせ、正常であろうとする思考を停止させようとする。
「あぁ、可哀想な我が子…」
無意識に声のした方を見る。霞んできた視界で見えるのは雪とは違い白い毛が全身を覆っている優しそうな顔をしたモンスターが立っていた。Aを見る目は本当の我が子が大怪我をしてきたかのように酷く悲しそうに歪んでおり、Aに第一印象は良いモンスターだと植え付けられた。しかし、よく考えればこのモンスターは此処にいるわけがないと分かる筈だ。正常な思考をしていたら。
「此方へいらっしゃい、すぐに手当てをするわ」
優しげな笑みを浮かべ両手を広げる。Aはそれに吸い寄せられるかのようにふらふらとした足取りでそのモンスターの元へと行く。そしてそのモンスターに抱きしめられる。という所で意識を手放してしまった。実際のAは抉られたかのような大穴に自ら飛び込み、そしてあまりもの落下速度に気を失ってしまった。実はこの世界もまだ作りかけなのだ。まだまだ作りきれてはおらず、所々に大穴がある。そんな所に落ちてしまったAに救いはあるのだろうか。
「ん?おっと」
そう思っていたらどうやら誰かがいたようだ。暗い場所で姿を明白に捉えることは出来ないが、スケルトンであることは間違いない。
「あんま驚かせんなよ」
Aを受け止めたスケルトン。しかしどうしてこのような場所にいるのか。
「その子がこの世界に落ちてきた人間だね?」
どうやらもう一人いるようだが、暗くて姿を捉えることは出来ない。
「あぁ、まさか此処にも落ちてくるとはな」
「それにしても怪我が酷いようだ、はやめに連れて帰ってあげなさい」
「そうだな…今日はこの辺で帰らせてもらうぜ」
パッとショートカットをして帰るスケルトン。彼が此処に居た理由。彼と話していたモンスターは誰か。この世界はまだ謎が多いようだ。
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enmkssptoad114(プロフ) - たまに狂うG√行けないプレイヤーさん» リクエストありがとうございます!そして遅くなってしまって申し訳ないです、あんな感じになってしまいましたが物足りないと感じられたらもう一ページ増やそうかと思います、お待たせしてしまって申し訳ないです (2019年4月7日 17時) (レス) id: ca3c8adc3d (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - 塩分さん» 返信が遅くなってしまって申し訳ないです、リクエストありがとうございます!ネタは思い浮かんだので数日以内には出せるかと思います、本当に遅くなってしまって申し訳ございません (2019年4月7日 17時) (レス) id: ca3c8adc3d (このIDを非表示/違反報告)
たまに狂うG√行けないプレイヤー - リクエストです!夢主ちゃんが足しびれて光au達がどうするのか見たいです! (2019年1月31日 13時) (レス) id: 7baff73ad2 (このIDを非表示/違反報告)
塩分 - リクエストで闇 au の誰かがソウルレスになった のが見たいです!! (2019年1月2日 17時) (レス) id: fb66892a45 (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - アキサさん» 返信がかなり遅れてしまって申し訳ないです…dust君良いですよね!私は一番好きです!いえいえ、私の所では暴れてくださっても構いませんよ!私も闇AU好きです!アキサ様初めてのコメントありがとうございました! (2018年10月24日 13時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YO!LO! | 作成日時:2018年3月30日 9時