*終止符を(nightmare) ページ23
毎日が退屈だった。朝起きてご飯を食べて、勉強をして疲れたら寝る。毎日毎日似たような事の繰りに私は飽きてしまった。普通が幸せなのだろうが私には物足りないのだ。けれど最近はとても楽しい。特に夜が。
「よぉA」
「nightmare!」
夢の中、そこで私は唯一の楽しみの理由である彼に会える。嬉しすぎて毎回タックルとも言える抱きつきを彼にしているが、彼は痛いとも鬱陶しいとも言わず、ただ優しく抱き返してくれる。
「Aは今日も元気だな」
「それはnightmareに会えた時だけよ!」
そう言うと彼は嬉しそうに目を細める。彼が喜んでくれたことが自分のように嬉しくて笑いを通り越してニヤニヤしてしまう。
「ねぇ!今日も面白い夢を見せてくれるのよね?」
「本当は俺は悪夢なんだけどな」
そう言いつつも彼は毎回景色が綺麗な所や面白い所に連れていってくれたり、彼の世界にも連れていってもらったりした。彼は自分のいた世界が嫌いなのか、いつもよりはやく帰らされてしまったけれど。
「今日は此処で良いか」
今回は雪が降っている所に連れてこられた。夢の筈なのに寒く感じる。
「此所は?」
「此処はsnowdin。俺と俺に似た奴等とそいつ等の兄弟がいる」
あれだ、と言い彼が指を指す。そこにはとても大きな木造の家があった。
「わぁ!凄い豪邸ね!」
「だろ?hehheh…でな、Aに1つ提案があるんだ」
聞いたこともない彼の弱々しい声を不思議に思い、彼の方を向く。するとこれまた見たこともない程悲しそうな顔をした彼がいる。
「…提案って?」
彼が此方に向かって手を差し出してくる。
「…俺らの世界に来ないか?」
その言葉に嬉しさの余り固まってしまった。
「俺らの世界に来れば、まぁ、今Aいる世界よりは退屈しないだろう。けどな、Aが此方に来るなら今のAがいる世界には二度と戻れな「行きたい!」はっきり言ったな。後悔しないか?」
「後悔するわけないじゃない!だって毎日朝も昼も夜もnightmareと一緒にいられるんでしょ?それなら最高よ!」
私は差し出された彼の手を両手で握る。すると彼はホッとしたような表情をし、すぐ嬉しそ…いや何か企んだように笑う。
「そうか、ならすぐに行こうぜ」
グイッと彼に手を引っ張られ抱きしめられたかと思うと体が浮遊感に包まれる。
「きゃあああ!?」
「hehhahheh!」
私の悲鳴と彼の愉快な笑い声が、退屈な日々に終止符を打った。そんな気がする。
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fenon(プロフ) - 自分がfell推しだから分かったかもしれないんだけど、首にある何かって……首輪j((殴 (2020年6月15日 0時) (レス) id: 8dce9856e7 (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - 御薬袋さん» コメントありがとうございます!恐る恐る確認してみたら普通に番号ミスしてました…教えてくださりありがとうございました! (2018年2月21日 20時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
御薬袋 - 楽しく見させて貰っています! あの、日常?6と7?が見当たらないのですが、 (2018年2月20日 7時) (レス) id: 1fea4285a1 (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - Bonetrousleさん» いえいえ!こちらこそ三回もリクエストしてくださってありがとうございます!ネタに困りかけていたので助かりました!遅くなりましたが更新させてもらいました! (2018年2月7日 22時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - 調理済みのいかやきサァンさん» いえいえ!こちらこそリクエストありがとうございました!ありがとうございました!ありがとうございました!あ((ry (2018年2月7日 16時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YO!LO! | 作成日時:2018年1月7日 2時