*怠け癖(sans) ページ19
「Saaaans!少しは部屋を綺麗にして!」
「OK」
「saaaaans!?綺麗にするんじゃないの!?」
「今からやるところさ」
「saaaaans!!何処も変わってないじゃない!!」
「ソックスが増えたぜ?」
「バラバラにして置かないで!!」
地上に出ても彼は変わらず怠けている。まぁ他の皆が他の人間と接しどんどん変わっていく中、地下にいた頃となんら変わりない彼がいて安心したのは事実だけれど。それにしても怠けすぎている。いや、地上に出てから更に怠け癖は酷くなった気がする。着替えも食事もお風呂も、更には歩くことさえも怠けだした。そんな彼の世話をしているとまるで赤ん坊と生活している気分になる。勿論彼の弟のpapyrusもいるのだが、彼は沢山の人間の友達が出来て嬉しいようで殆どの時間を友達と外で過ごしている。なので殆どの時間家にいるのは私と彼だけだ。
「なぁA」
彼にご飯を食べさせてあげた後食器を洗っていたら彼に名前を呼ばれた。
「なぁに?サンズゥッ!?」
振り返ろうとスポンジと洗いかけの食器を置きかけた時、彼が背中に勢いよく抱きついてきた。驚きの余り声が裏返ってしまった。そう思い恥ずかしがっていると背中に何かがグリグリと押し付けられる。
「オイラ嬉しいんだ」
これはきっと彼の頭だ。そう思い後ろを振り向くと、彼が私の背中に頭を擦り寄せているのが辛うじで見えた。
「何が嬉しいの?」
彼の頭を撫でると手に頭を擦り寄せてくる。彼はいつの間に赤んボーンになってしまったか。
「Aに構ってもらえている事がどうしようもないくらい嬉しいんだ」
…本当に彼はいつの間に赤んボーンに?
「オイラは誰かに甘えた事が無かった。甘えると気持ち悪く思われるんじゃないかって、兄なのに情けないって言われると思って。だから素直に、誰かに甘えられる兄弟が羨ましかった。」
名残惜しそうに彼が私から離れる。そんな顔するくらいならもっと引っ付いてていいのに。
「けどオイラを甘やかしてくれるAに出会って、Aが鬱陶しいって思うくらい甘えちまってた。迷惑だったよな?悪いな。これからは気を付ける。」
そう言っていそいそと部屋に戻ろうとした彼を今度は私が背中から抱きつく。
「迷惑だなんて思ってないよ。むしろあのサンズから頼られてるって思えて嬉しいよ」
だからもっと甘えていいんだよ。そう言いながら彼を撫でると、次第に彼のか細い声が聞こえてきた。
「hehheh…これからも宜しく頼むぜA」
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fenon(プロフ) - 自分がfell推しだから分かったかもしれないんだけど、首にある何かって……首輪j((殴 (2020年6月15日 0時) (レス) id: 8dce9856e7 (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - 御薬袋さん» コメントありがとうございます!恐る恐る確認してみたら普通に番号ミスしてました…教えてくださりありがとうございました! (2018年2月21日 20時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
御薬袋 - 楽しく見させて貰っています! あの、日常?6と7?が見当たらないのですが、 (2018年2月20日 7時) (レス) id: 1fea4285a1 (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - Bonetrousleさん» いえいえ!こちらこそ三回もリクエストしてくださってありがとうございます!ネタに困りかけていたので助かりました!遅くなりましたが更新させてもらいました! (2018年2月7日 22時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
enmkssptoad114(プロフ) - 調理済みのいかやきサァンさん» いえいえ!こちらこそリクエストありがとうございました!ありがとうございました!ありがとうございました!あ((ry (2018年2月7日 16時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YO!LO! | 作成日時:2018年1月7日 2時