AU短編集

＊約束された時間(swapsans) ページ12

(swapsansの台詞や行動も元ネタとは異なります)



「リセット」

彼の言葉に動きを止める。彼の兄が知っているのは分かっていたが、まさか彼も知っていたなんて。

「俺様は、お前がリセットして俺様や皆を殺しても、兄弟を…パップやアルフィーを殺しても、良い奴になれると思っていた」

彼がオレンジ色のパーカーを羽織る。所々に塵がついたそれは、彼が死んだ事を物語っていた。

「俺様はお前を殺す」

彼の見たこともない台詞や表情に罪悪感や幸福感が入り交じって複雑な気分になる。

「 穢 れ た 兄 弟 殺 し め 」

彼の口からもその台詞を聞けて思わずゾクゾクしてしまった。そのせいで少し攻撃を受けてしまったが、何て事ない。そうだろう？：)

「楽しかったよサンズィ」

リセットする前の、友達だったTLの話をする。一緒に雪の中走り回って遊んだ事、一緒に料理を作り彼の兄に食べてもらった事。沢山の思い出を呟きながら攻撃を避ける。すると明らかに彼の放つ骨やガスブラの量が減っていく。優しい彼の事だ。ああは言ったものの本当に殺す事は出来やしないだろう。もう少し、もう少しで彼は攻撃を止めるだろう。

「…俺様達はまたその頃に戻れないのか？」

攻撃を止めてボロボロと涙を溢している。

「…仲直りのハグをしよう」

私がそう言うと彼は何の疑いもなく笑顔で近づいてくる。やはり彼は優しい。笑顔で戦場から消えるのがお似合いだ。はやく兄弟に会わせてあげよう。あと少しでナイフの届く距離に来る。あと少し…もう少し………今だ。そう思いナイフを振るおうとしたが、腕に何かが絡まり動きを止められた。気づけば足にも、腹にも、ソウルにも何かが絡まり宙にぶら下がる。よく見ると体中に青い糸が絡まっている。目の前の私の赤いソウルにも青い糸が。

「hhhehheh、お前、mm見事罠に嵌まっtttたな」

酷いノイズのかかった声がする。聞いたことがあるようなないような。下を見てみると、見知ったsansの隣にもう一人のsansがいる。何故sansが二人も？

「隣にいるのはエラー、別世界の俺様だ」

「他にも来てるぜ？お前さんの為にな」

気だるげな声が聞こえたと思ったら沢山のsansが姿を現す。一体どうなっているんだ。

「オイラ達はお前さんのようなクソガキを懲らしめる為に集まったんだ」

青いパーカーを着たsansがそう言うと大量のガスブラが此方を向く。

「A、俺達と最悪な時間を過ごそうぜ？」

＊貴方が最悪な時間を過ごす事は約束されたようだ

＊控え室(all)→←＊控え室(all)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す